たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

「秋海棠という花は」

2015年11月05日 21時02分27秒 | M男のあの日あの頃(the good old days)

記憶からは 完全に喪失していた物が つい最近 不要雑物身辺整理中に 出てきました。
若かりし頃 若気の至りで 書きなぐっていたと思われる詩の類です。
不揃いの便箋や レポート用紙等に バラバラと走り書きしたような物で 色褪せてカビ臭い茶封筒に詰まっていました。
そのまま ゴミ箱行きにすればよさそうな物ですが、数十年ぶりに目にして タイムカプセルを開けるが如くの 一種 感動さえ覚えてしまい、全てを捨て去る前に 「青春の思い出の欠片」として 「あの日あの頃」に 書き留め置こう等と 考えてしまいました。
今の爺さんには 「冷や汗が出るような・・・・」「ぞっとするような・・・・」、「気恥ずかしいような・・・」、拙劣な詩の類ばかりですが 恥じも外聞もなく・・・・。

その中の1枚です。
「秋海棠という花は」 (昭和40年2月22日)

秋海棠と いう花は 
薄紅いに 風薫る
秋の美空の 野の花か
我にも告げよ その詞(ことば)

秋海棠と いう花は
まだ見ぬ花と 覚しきに
美し(うるわし)乙女の 初恋の
甘き せつなき 花なりや

秋の刈穂の 夕間暮れ
薄紅いに 咲き染めし
秋海棠の 花のよな
やさしき君と 想いけり

悲しきかなや 美しく
秋海棠の花は 散り
はかなき花の 面影に
ひそかに覚ゆる 恋なれば

この詩が書かれた便箋には もう1枚 「秋海棠」という詩が書かれた便箋1枚が くっついていました。
我ながら感動したのは この 「秋海棠」と いう詩の方なのです。
これは 明らかに 自分の筆跡とは違い 当時交際していた女性が 決別してからしばらくして 封書で送ってくれた物に違い有りません。
上の詩 「秋海棠という花は」は どうも この詩 「秋海棠」をもらった後に 返歌のつもりで 書いたような記憶が炙り出てきます。
その女性に 「秋海棠という花は」を 送ったのかどうか、思い出そうとしても思い出せませんが・・・。

「秋海棠」

秋海棠の 花咲けば
去りにし人を 想いだす
小雨の降る 夕間暮れ
小暗き 緑の軒先に
そぼふる雨に 濡れながら
そぞろにふるう
その幻の 忘れ得ぬ
遠き昔の 夢なりき

当時 「秋海棠」がどんな花なのかも 全く知らなかったはずで 単にイメージを膨らませて 詩にしたのかも知れません。
秋海棠の花言葉には 「片思い」「恋の悩み」「未熟」等がありますが それも 多分 知らなかったのではないかと思います。 


 


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3 コメント

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穢れを知らぬ (やれこら)
2015-11-05 22:30:44
青春の頃に戻る訳にはいきませんが,当時の作品が残っていて良かったですね。
グランドで汗にまみれていた私には想像もできない,ロマンチックなお二人の詩だと感じました。
過去のご自分を,愛おしく抱きしめたいと思われたのではないでしょうか。(と,これは我が連れ合いの感想です)
takeziiさんの青春に乾杯です!!
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青春 (tango)
2015-11-06 04:49:20
若いころ、ほのぼの…青春の思い出が大切にされているのですね~~
素敵な思い出ですね♪大事に書き物を置いていらっしゃるから、嫌な思い出ではないのですね
ロマンチックな青年だったのですね
私は会社に勤めていたころ、【あなたは何の花が好きですか・】と聞かれ即座に【ボケの花】と答え色艶のない回答!それが今の主人です~~
詩のセンスが抜群!!
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キウイのこと (hana story)
2015-11-06 19:16:52
先日は早速お知らせを頂きありがとうございました。
日陰へ移動させて置いています。奥様によろしくお伝え下さいませ。
それにしても青春の思い出の詩!素晴らしいと拝読致しました。「秋海棠の片思い」と母や姉が良く言っていましたが
この地へ来て夫が植えていて初めて見ました。私も相聞歌なるものを短歌会に発表して毎月の冊子にのせて貰っていましたが結婚後夫に読まれて責められてどこかへ隠してしまって見ることも無くなりました。あなた様が羨ましく存じます。
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