たけじいの気まぐれブログ

記憶力減退爺さんの日記風備忘雑記録&フォト

「松虫草の花咲く」(再)

2021年09月08日 11時42分53秒 | 詩・エッセイ

時々、何年も前に書き込んでいたブログ記事にアクセスが有ったことに気付くことがある。すっかり忘れてしまっている記事も有り、なんだか気になってクリックして、改めて読み返してみることもある。どうしてそんな古い記事にアクセスされたのかは不明だが、そのお陰で記憶が蘇ったりし、記憶力減退爺さんには有難いことだと思っている。デジタルのメリットでもある。コロナ禍になり、テレビ等でも、俄然、「再放送」が多くなっているような感じがしている昨今、ますますブログネタも少なくなってくる後期高齢者とて、そんな古い記事を、コピペ、リメイク(再編集)していこう等とも思っているところだ。


毎年、秋になると、山で出会った秋の花が、思い出されるが、「タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)」も その一つだ。花を思い出すと、あの日、あの場所の情景までも、思い出されるから不思議なことだと思っている。外付けHDに放り込んである写真の中から 「タカネマツムシソウ」の写真を何枚か引っ張り出してみた。

もう、25年前の 1996年(平成8年)9月3日
霧ヶ峰・車山・八島ケ原湿原を歩いた時に撮った「タカネマツムシソウ」。
当時は デジカメ等所有しておらず、小型フィルムカメラ(バカチョンカメラ)で撮った写真を
プリントし、アルバムに貼っておいたものだが、
ブログをやるようになってから、スキャナーで取り込んで、そのまま外付けHDに残して有った。

2012年(平成24年)8月21日~22日
長年、何度も計画し、実現しなかった白山、その年、思い立って訪れたものだが、
沢山の高山植物の中に、「タカネマツムシソウ」も有った。
砂防新道、観光新道、どちらにも見られた。

2014年10月3日~4日
高山歩きも、これが最後・・・と覚悟して、
ゆっくり、ゆっくり、山小屋1泊で、唐松岳を訪れたことが有った。

第1日目は 終始 雨の中だったが、翌朝、山頂での大展望が叶い、
八方尾根歩きを満喫した山旅だったが、
八方尾根で見掛けた「タカネマツムシソウ」の拙劣写真。


随分以前に書き込んだブログ記事に「松虫草の花咲く」が有ったが、
コピペ、リメイク(再編集)してみた。


記憶から完全に喪失していた物が、つい最近、不要雑物身辺整理中に出てきた。若かりし頃、若気の至りで、書きなぐっていたと思われる詩の類である。不揃いの便箋やレポート用紙等に、バラバラと走り書きしたような代物で、色褪せてカビ臭い茶封筒に詰まっていた。そのまま、ゴミ箱行きにすれば良さそうな物だが、数十年ぶりに目にして、タイムカプセルを開けるが如く、ある種、感動さえ覚えてしまい、全てを捨て去る前に、「青春の思い出の欠片」として ブログに書き留め置こう等と考えてしまった。今の爺さんには、気恥ずかしく、冷や汗が出るような、ぞっとするような、拙劣な詩の類ばかりだが、恥じも外聞もなく、そのまんま・・・・。

その中の1枚に、便箋に書かれた「松虫草の花咲く」と題した詩(もどき)も入っていた。「昭和43年10月3日」の日付が記されており、今から 53年前に書いたもののようだ。まだ独身の頃だったなー。多分 その当時、「松虫草」、「高嶺松虫草」なーんて花を知っているはずは無く、完全に妄想?の世界なり・・・。

「松虫草の花咲く」 

秋は 深まり
我が恋は 色あせり
高原に咲く 松虫草の花は
哀しくも 美しき
恋は 霧の中に消え果てて
我が呼ぶ声は
むなしく こだまするのみ
薄紫の松虫草の花
しっとり濡れた 松虫草の花
我が胸の このむなしさを、悲しみを
じっとこらえる 松虫草の花
恵まれぬ恋を はかなんで咲く花の
哀しく さびしき 運命なら
霧の中の高原に
せめて 美しき姿みせばやと
想う心に涙する
我が身の 霧に濡れゆくも
松虫草の花と共
次第に 秋のわびしさは
我が身ひとつに あらぬなり

(昭和43年10月3日)

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
« 爺さんの備忘録的蝶図鑑 その... | トップ | やおら重い腰を上げて・・・、 »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ポエット・Mさん、こんにちは、 (takezii)
2021-09-08 15:34:51
お恥ずかしい限りです。若気の至り、書き殴ったもので、およそ詩にはなってない代物だと思っているのですが・・・。
そうでしたか。霧ヶ峰、車山、八島ケ原湿原、春夏秋、気持ちの良いエリアですね。
「高嶺の花」という言葉が有りますが、高山植物は 登らなければ会えない、だからこそ、思いが強くなるんでしょうね。
コメントいただき有難うございます。
返信する
思い出の地 (ポエット・M)
2021-09-08 12:28:15
こんにちは。
初めてコメントさせて頂きます。

霧ヶ峰・車山・八島ケ原湿原を歩いた時に撮った「タカネマツムシソウ」とのこと。
懐かしい写真を見せて頂きました。このルートは青春の日々の、思い出の地でもあります。

「我が身の 霧に濡れゆくも 松虫草の花と共
 次第に 秋のわびしさは
 我が身ひとつに あらぬなり」
の詩は、青春の憂いと「恵まれぬ恋」の象徴を、松虫草に託して詠んだ、素敵な内容ですね。

「古今集」の大江千里の短歌
 月みれば千ぢにものこそ悲しけれ
      我が身一つの秋にあらねど
を彷彿させる詩でもあります。
これからも宜しくお願い致します。
返信する

詩・エッセイ」カテゴリの最新記事