図書館から借りていた 藤沢周平著 「暁のひかり」(文春文庫)を読み終えた。本書には 表題の「暁のひかり」の他、「馬五郎焼身」「おふく」「穴熊」「しぶとい連中」「冬の潮」の 江戸市井もの短編6篇が収録されている。
読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう爺さん、読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも その都度、備忘録としてブログ・カテゴリー「読書記」に書き留め置くことにしている。
「暁のひかり」(表題作)
読み始めてから、なんとなく読んだことが有るような気がしてきて、「ブログ内検索」してみると、やはり、2021年1月31日に読み終えた、新装版「雪明かり」(講談社)にも収録されていた短編小説だった。
(コピペ)
主な登場人物、市蔵、おこと、おつな、富三郎、源吉、小梅の伊八、花庄、
賭場で壺振の市蔵、朝方賭場から帰る途中、足が悪く歩く練習をしている少女おことと出会い、鏡を作ってやると約束してしまう。おことは?、いかさまを見破られた市蔵は?、
「馬五郎焼身」
主な登場人物、馬五郎、おつぎ、藤助、お角、
ほうずき長屋で「乱暴者の熊さん」と呼ばれ嫌われている馬五郎だが、そうなったのは 6年前、別れた女房おつぎが目を離したすきに一人娘お加代(4歳)が溺死したことからだった。お角が20両持ち逃げ・・・。若い男に刺された馬五郎、おつぎの声は啜り泣くようだった。「あたしはいまでもあんたが好きだもの」。火事場で、「おみつうー!」女の叫び声・・、馬五郎は・・。
「おふく」
主な登場人物、造酒蔵(みきぞう)、おふく、おなみ、宗左、藤次郎、
13歳だった造酒蔵は、11歳で明石屋へ身売りされるおふくを眺めていた。5年後、錺り職人となった造酒蔵は 明石屋の前に立ったが会えず、金が無いとおふくに会えないことから、賭場の胴元、脅し、恐喝家業の宗左の子分になったが・・。ワナに嵌められ失敗。旅に出る。3年経過し江戸に戻った造酒蔵、不意に足が止まった。おふくが・・・、
「穴熊」
読み始めてから、なんとなく読んだことが有るような気がしてきて、「ブログ内検索」してみると、やはり、2021年1月31日に読み終えた、新装版「雪明かり」(講談社)にも収録されていた短編小説だった。
(コピペ)
主な登場人物、浅次郎、尾州屋徳兵衛、塚本伊織、佐江、お弓、赤六(赤城屋六助)、
賭場に出入りする浅次郎、以前働いていた経師屋の娘お弓を探しているが 闇の商売の赤六の紹介でお弓に似ている武家の女佐江と出会う。いかさま賭博を看破している浅次郎は、難病の子供を抱える浪人塚本伊織に話を持ち掛け、賭場で一稼ぎさせるが・・・・。塚本「何ぞ裏があるのか」・・・、「さらばだ、町人」、塚本はゆっくり歩き出した。佐江は?、お弓は?
「しぶとい連中」
主な登場人物、熊蔵、みさ、弥三郎(弱気な親分)、竜吉(凄腕の兄貴分)、勢五郎、
悪人面の熊蔵は 賭場で借金した人間の取り立てを生業としているが、賭場から酔っ払って帰る途中、身投げしようとしているみさと子供2を助ける。ところが、その母子に付き纏われて、挙げ句の果て・・、
人は見掛けに寄らず・・・、まるで落語のようなユーモラス、コミカルなストーリー仕上げになっている。
「冬の潮」
主な登場人物、市兵衛、お米、芳太郎、おぬい、桔梗屋小兵衛、滝蔵、大納言の吉、伊作(岡っ引き)
妻のお米が病死、息子の芳太郎が水死、遺されたのは嫁(芳太郎の妻)おぬいと舅市兵衛の二人だけになった紙屋碓氷屋、世間の噂を気にして、市兵衛は 百両を持たせ、おぬいを実家に戻したが・・・。孤独感、寂寥感、一人酒。聞こえてくるおぬいの身の振り方が堪らず、おぬいを追い、挙げ句の果て・・・。伊作「お待ちしていましたよ、旦那」