混沌の中の怒号が彼女に押し寄せてくる
緑色のアオムシがプールにウジャウジャといる
何を言っているのか分からない女の子がアオムシプールに飛び込む
怒号は更に高まっていく
僕はベランに立ちボンヤリと月を見上げる
頭ン中では君はそっと打ち明けるんだけど
何かその言葉はぴんと来ない
多分、君は僕のことを分かっていない
それどころか君は君自身のことさえ分かってないんじゃないかな
ああ、その少女は青い服を着てたんだ、とか?
君は月を見て、お団子を食べたい、とか言うし
さっきからお湯が沸いてるのに気付いてないみたいじゃないか
僕はガスコンロの火を止めた
隣に立つ少女は青い服を着て何だか憂鬱そうに月を見てる
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