映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

センチメンタル・アドベンチャー

2010年01月23日 | クリント・イーストウッド
ギターを抱えた子連れ渡り鳥

              * * * * * * * *

カントリー歌手を目指してナッシュビルのグランド・オール・オープリーのオーディションを受けようとする男のストーリーです。
この男、レッド(クリント・イーストウッド)は、酒場で歌を歌って稼いでいますが、
どうも持病を持っているようなんだよね・・・。
そして、自堕落で大酒飲み。
オーディションには、彼の甥ホイット(カイル・イーストウッド)もついて行くことに。
・・・というか、このホイットはまだ子供なんだけど、
よほどレッドよりしっかりしていて運転がうまいんだよね。もちろん無免許だし。
そこに、ホイットの祖父が生まれ故郷に帰って暮らしたいから、一緒に連れて行ってくれと、同行することになるんだね。
少年とギター弾きと老人のロードムービーの始まり始まり~。


ところで、名前を見て気づくと思うけれど、この少年、カイル・イーストウッドはクリント・イーストウッドの息子なんだね。
はい、彼は現在、ジャズミュージシャンとして活躍中。
その傍ら、時折映画にも出演していますね。
最近では、「夏時間の庭」とか・・・。
え~。それ見たけど気づいていなかったな。
この映画では、かわいくて利発そうな子だよね。
そう、主役はこの子の様にも思えるくらい。
うーん、イーストウッドって、結構親バカ・・・。
この作品では、イーストウッドがギター弾いて歌うシーンがたくさん。
おまけに、自分の子供の起用ということで、なんというか・・・。
自己宣伝たっぷりっていう気がしてしまうのね・・・。
そうだね、イーストウッドファンなら垂涎もの・・・かもしれないんだけれど。
いや、私も十分ファンのつもりだけれど、これではさすがに鼻につくかな・・・。
ストーリー自体は悪くないと思うんだけどね。
うん、結構ひなびた味出てるし、この少年も魅力あるよ。
何かの解説に
“この作品は人気が出なかったけれど、後年の「バード」を予告する佳作”
とあったよ。
うーん、では、その「バード」に期待することにしましょう。


ところで、この作品の原題は“Honkytonk Man”なんだけど、
邦題「センチメンタル・アドベンチャー」はひどいよね。
はい、これでは全然、内容の雰囲気を伝えてくれません。
やすっぽいアドベンチャー映画だと思ってしまう。
そのままだと、日本では意味が伝わりにくいのも確かかなあ・・・
題名は難しいね・・・。

で、結局さほどのオススメ作ではない?
いや、やはりイーストウッドの歌を聴きたいとか、
カイル・イーストウッドに興味があるという人ならいいんじゃないですかー。
そういう意味では価値がある。



←カエル・イーストウッド・・・なんちゃって。


1982年/アメリカ/124分
監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド、カイル・イーストウッド、ジョン・マッキンタイア、ヴァーナ・ブルーム



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