
突然犬の写真ですみません。
先日、我が家の愛犬が急に息を引き取りました。
明らかに具合が悪いと見えてから、たった二日ほどの出来事でした。
13歳でした。
それで喪中とさせていただき、更新をしばしストップしていた次第です。
この写真は、もう6~7年前のまだ若い頃に、いつも行く公園で撮ったものです。
霧が出ていてちょっぴり幻想的。
そのときに、遠い将来、この写真を絶対遺影に使おうと決めていました。
・・・それがこんなに早く使うことになるなんて。
なんだか映画「ラブリーボーン」の世界みたいでしょう。
家にいると、何を見ても何をしても彼女が思い出されてなりません。
「ない」がそこにある。
「非在」の「存在」。
それがとても意識されてしまい、哀しくて切ないですね。
アメリカ留学中の娘がちょうど一区切りついたところで帰省中だったというのも、
何かの符合のように思えてしまいます。
この娘が、犬を飼うことを主張して、一番かわいがっていたのも彼女でした。
(その割にはさっさと散歩を放棄したのですが)
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〈草の実をいっぱいくっつけて〉
君が初めてうちに来たのは
13年前の晩秋、よく晴れた日曜日でした。
空港までみんなで迎えに行ったね。
なんと、パルボに感染していて
早々に入院という騒ぎになったっけ。
そのときに、生死に関わるといわれ、
なんてはかない命・・・、
この先この命を本当に守っていけるのかと不安になったものでした。
でも一命を取り留めたその後は、ずーっととても元気。
いつも山の公園まで散歩に行ったね。
桜の舞い散る小道。
タンポポやクローバーの野原。
かさこそ落ち葉の上。
真っ白な雪野原。
カラスを蹴散らしたり、草むらに顔を突っ込んでダニがついてしまったり。
ボールを追いかけたり、雪玉を追いかけて深雪に飛び込み立ち往生。
家族が帰ってくるのを
ご飯の時間を
散歩の時間を
いつもいつもじっと待っていた気がします。
留守番が多くてごめん。
たくさん遊んであげられなくてごめん。
短縮コースの散歩が多くてごめん。
お嫁さんにもお母さんにもしてあげられなくてごめん。
病気に早く気づいてあげられなくてごめん。
振り返らなくてもいいから
向こうの花畑までまっしぐらに駆けていけばいい。
首輪もリードもいらないよね。
これまでどうもありがとう。