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映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ソルト

2010年08月04日 | 映画(さ行)
ソルトにとっての真実とは・・・



               * * * * * * * *

レディース・スパイアクション!
アンジーことアンジェリーナ・ジョリーの魅力満載です。

CIAに所属するイヴリン・ソルト。
謎のロシア男性の告白により、
大統領暗殺のために送り込まれたロシアの二重スパイの嫌疑をかけられ、
追われる身となってしまいます。



今時ロシアとのスパイ合戦なんてあり?と思ってしまうのですが、
つい最近現実にそんなニュースもありまして・・・、
あながちなくもないのか・・・と戸惑ってしまいますね。
何しろこのストーリーでは、敵国の要人暗殺要員を育成するために、
子供の時から洗脳し、過酷な訓練をする特殊機関がある、とされています。
そんな要員が、スパイとしてアメリカの主要機関に
何十年も先の任務のために潜伏している・・・。
その何十年もの期間が問題ですよね。
いつの間にか潜伏先にすっかり安住してしまい、
本来の任務を忘れてしまうなんていうことは、いかにもありそうに思えます。
ヒトの気持ちなんてそんなに確固としたものかなあ・・・と。
そこが子供のうちから・・・というのがミソなんでしょうね。

男性顔負けのソルトですが、彼女の行動はやはり女そのものという気がします。
男性は社会の中の自分を意識します。
だから、そう簡単に寝返らないのでしょうね・・・。
でも女性の行動原理は感情なんですよ。
だから私は意外とすんなり納得できてしまうのですが・・・。
皆様はいかがでしょうか。




さて、しかしこのストーリー自体は
そんなドロドロした感情など目もくれません。
ソルトは彼女自身の「真実」に従い、突っ走るのみ。
私は実のところ、スパイものは苦手なのです。
小難しい政治的かけ引き・・・というようなことになるとなおさら。
けれども、この作品、実に痛快に楽しめてしまいました。
要は小難しくなく単純だから、なのであります。
ソルトにはもう、イデオロギーはどうでもいい。
彼女にとっての「正義」は私などにも非常にわかりやすい訳です。

それに加えて、スタントなしという迫力のアクション。
疾走中のトラックの屋根から屋根へ飛び移り・・・、
護送中の車の中から両脇の男性を突き落として脱走。



お色気もたっぷりなので、男性もお好きでしょうけれど、
女性から見ても何ともかっこよくてあこがれます。
男装もステキですねー。
この作品についてはリアリティの欠如・・・とか何とかというのはヤボというものでしょう。
ソルトの真実はどこにあるのか、
本当の黒幕は誰なのか。
それを想像しつつ、アクションをたっぷり楽しみましょう。

2010/アメリカ/105分
監督:フィリップ・ノイス
出演:アンジェリーナ・ジョリー、リーブ・シュレイバー、キウェテル・イジョフォー、ダニエル・オルブリフスキー