映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「ちょんまげぷりん 2」  荒木 源

2010年08月16日 | 本(その他)
友也くんの大冒険、そして安兵衛さんは・・・

ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)
荒木 源
小学館


            * * * * * * * *

お楽しみ、「ちょんまげぷりん」の続編です。
あれから8年が過ぎて、幼稚園児だった遊佐友也くんが中学2年になっています。
8年前はあんなに素直で頑張り屋さんだったのに、
茶髪のちょっとすねて無気力な・・・今時の中学生(?)になってしまっています。
ある日、コンビニで万引がバレて逃げ出したのですが・・・
謎の水たまりに引き込まれ、気がつくとそこは江戸時代!!
安兵衛さんのことがあったので、
たぶん、この時代に安兵衛さんがいるに違いないと思い、
とりあえず安兵衛さんを探すことにするのですが・・・。

何しろ友也くんのスタイルがいけません。
Tシャツにカーゴパンツ。
そこまではまだいいとして、茶髪はまずかったですね。
いるはずのない異国人、と怪しまれてしまう。
それでも、どこにでも親切な人はいるものです。
彼を匿い、世話してくれる人もいて、
なんとか、安兵衛さんのお菓子屋さんがあるはずの場所まで行ってみたのですが、
なんと、経営不振でつぶれていて、安兵衛さんの行方もわからない。

そこからの展開もすごいですよ~。
まあ、それは読んでのお楽しみということにしましょう。
とにかく、この本は、友也の大冒険版でありまして、
彼にとっては大変な試練の数々。
でも、これを乗り越えることで、見違えるように大人になっていきます。
一方、安兵衛さんも、実はとんでもないことになっています。
・・・これもまた凄まじい。
二人はいったいどこで巡り会うのか。
安兵衛さんのお菓子作りはどうなるのか。
これらが気になってしまって、
これもまた途中で止められず、一気読みとなりました。


こちらもタイムトラベルものらしく、実在の人物が何人か登場します。
その人たちは、未来から来た友也と出会うことで、
後世に名を残す偉業を果たすことになる
・・・といった当たりも、満足感が高い。

「ちょんまげぷりん」を観た方なら必読です。

満足度★★★★★