ユニークな発想力に納得
* * * * * * * *
万城目学氏のエッセイ集です。
著者の楽しいエピソード満載。
冒頭に、氏が小説を書き始めたきっかけの話があります。
自転車で道を走っていた等、とてもいい風が前から吹いていて、ああ気持ちよいと思った。
そしてこの気持ちを文字に書き残さなければ、と思った。
・・・というと、いかにもあっけないのですが、
実はこのことにはもっと長い前置きがありまして、
思い切りはしょりますが、
つまりは高校二年のとき、現代国語の先生に、
彼の書いた文章が面白いとほめられたことが、きっかけと言えそうだというのです。
それまで、まじめで行儀のいい文章こそ「いい文章」だと思い込んでいたのだけれど、
そのときの自分のどう見ても行儀の良くない文章が認められることで、
「こういうのでもいいんだ」と、目からウロコが落ちる思いがした、と。
実は私、プロの物書きでもないのにおこがましいですが、
文を書くのは好きなんですね。
(だからこそ、毎日こんなことをやっているわけですが)
それというのも、小学校の時に毎日ノートに日記を書いて
担任の先生に提出していたその文章をほめられたことがある。
たぶんそれが作文を書くのが好きになったきっかけであります。
かように、教師にとっては後に忘れてしまうような言葉でも、
子供にとっては一生を左右する大事な言葉であることはあるものです。
人をほめることは大事ですねえ・・・。
大学時代の旅のこと、
作家を目指して東京へ出たこと、
宿敵ゴキブリのこと、
いつも聞いている噛みまくりのラジオのアナウンサーのこと、
ユニークなエピソードと話題にあふれていまして、
なるほど、こういうヒトが物語を紡ぐと
「鴨川ホルモー」や、「鹿男あをによし」ができるわけか
・・・と、納得してしまいました。
満足度★★★★☆
![]() | ザ・万歩計 (文春文庫) |
万城目 学 | |
文藝春秋 |
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万城目学氏のエッセイ集です。
著者の楽しいエピソード満載。
冒頭に、氏が小説を書き始めたきっかけの話があります。
自転車で道を走っていた等、とてもいい風が前から吹いていて、ああ気持ちよいと思った。
そしてこの気持ちを文字に書き残さなければ、と思った。
・・・というと、いかにもあっけないのですが、
実はこのことにはもっと長い前置きがありまして、
思い切りはしょりますが、
つまりは高校二年のとき、現代国語の先生に、
彼の書いた文章が面白いとほめられたことが、きっかけと言えそうだというのです。
それまで、まじめで行儀のいい文章こそ「いい文章」だと思い込んでいたのだけれど、
そのときの自分のどう見ても行儀の良くない文章が認められることで、
「こういうのでもいいんだ」と、目からウロコが落ちる思いがした、と。
実は私、プロの物書きでもないのにおこがましいですが、
文を書くのは好きなんですね。
(だからこそ、毎日こんなことをやっているわけですが)
それというのも、小学校の時に毎日ノートに日記を書いて
担任の先生に提出していたその文章をほめられたことがある。
たぶんそれが作文を書くのが好きになったきっかけであります。
かように、教師にとっては後に忘れてしまうような言葉でも、
子供にとっては一生を左右する大事な言葉であることはあるものです。
人をほめることは大事ですねえ・・・。
大学時代の旅のこと、
作家を目指して東京へ出たこと、
宿敵ゴキブリのこと、
いつも聞いている噛みまくりのラジオのアナウンサーのこと、
ユニークなエピソードと話題にあふれていまして、
なるほど、こういうヒトが物語を紡ぐと
「鴨川ホルモー」や、「鹿男あをによし」ができるわけか
・・・と、納得してしまいました。
満足度★★★★☆