映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

メッセージ・イン・ア・ボトル

2018年03月10日 | 映画(ま行)

大人の恋はめんどくさい・・・そして切ない

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夫と離婚し、シングルマザーとして息子と暮らすテリーサ(ロビン・ライト)。
息子が父親と過ごす間、休暇でやって来た海岸で、手紙の入ったボトルを拾います。
その手紙は、キャサリンという女性あてに書かれたもので、
誠実で切々とした愛の言葉が綴られていました。
テリーサはシカゴ・トリビューン紙で調査員として勤務しており、
この手紙のことが取り上げられて記事になります。
そしてそれは反響を呼び、他にも海岸に打ち上げられた手紙が新聞社に寄せられます。
タイプの文字や便箋から、その手紙を書いた人物を割り出すことができて、
テリーサは調査としてその男性・ギャレット・ブレイク(ケビン・コスナー)のもとを訪れます。
そして、その飾らない性格に次第に惹かれるようになりますが・・・。

大人のロマンスですねえ・・・。
ギャレットが愛したキャサリンは5年前に病死しています。
けれども彼はキャサリンを忘れることができない。
キャサリンが遺した画材や絵を手放すことも片付けることも、一センチ動かすこともしようとしません。
テリーサは、ギャレットが多少は自分を好いてくれていると思いながらも、
彼のキャサリンへの愛情があまりにも深いので、
自分の居場所がないように思えてしまうのです。


好きなだけでは進まない大人の恋愛。
これまで生きてきた過去が、そう簡単に自分たちを前に進めてはくれません。
そう、大人の恋は複雑でめんどくさいのです。


そしてまた、ギャレットはこの出会いを偶然だと思っているのですが、
テリーサは彼の手紙のことを知って、ここまで来ているわけですから、
この隠し事も面倒。
けれども、なんだかんだとあって、結局はハッピーエンドとなるのだろうと、
私は思っていました。しかし・・・・!
アメリカ映画らしからぬラストですが、それでまた深い余韻が残りました・・・。

メッセージ・イン・ア・ボトル [DVD]
ケビン・コスナー/ポール・ニューマン
ワーナー・ホーム・ビデオ



<WOWOW視聴にて>
「メッセージ・イン・ア・ボトル」
1999年/アメリカ/131分
監督:ルイス・マンドーキ
原作:ニコラス・スパークス
出演:ケビン・コスナー、ロビン・ライト、ポール・ニューマン、ジョン・サベージ、イリアナ・ダグラス
大人の恋度★★★★☆
満足度★★★★☆