こまつさん命のムーコ
いとしのムーコ(12) (イブニングKC) | |
みずしな 孝之 | |
講談社 |
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じゃ~ん、またまた出てきました。ぴょこぴょこコンビ。
最近出番が少ないから、マンガの時も出てくることにしたらしいよ~。
なるほど・・・、よろしくお願いしま~す。
さて、「いとしのムーコ」。
現在12巻まで発売中で、まだ9巻までしか読んでいないけど、これはハマるねえ。
お友達が貸してくれたのだけれど、これは地味~に傑作だと思う。
表紙絵で分かる通り、ムーコは柴犬。
このカットだけだと特別カワイイってほどでもないんだけど、
読んでみれば、犬を飼ったことのある人ならわかる、ワンちゃんのあるあるで満ちていて、
そうしてみると、ムーコがと~っても可愛らしく見えてくるんだなあ。
もともと柴犬って、そういう感じだよね。
素朴だけど、かわい~い!!
ムーコは、秋田県でガラス工房を営んでいるこまつさんと暮らしています。
月刊誌連載なので、月々季節が進んでいって、
特別大きな事件は起こらないけれど、人のつながりが少しずつ広がっていって、
ごくゆる~いストーリーがあるんだね。
ムーコはおはなツヤツヤなのが自慢。
こまつさんが好きで好きで、いつかこまつさんも犬になるのだと信じている。
だからこのコミックの表紙絵のムーコ、
おはなだけつやつやのビニールコーティングなんだよね!
ムーコは必死でこまつさんの言うことを聞こうとするのだけれど、
それがなかなかうまくいかないのだよね。
ここでじっとしてろと言われて
「もちろん、てつの女ムーコは鉄のようにうごきませんよー」
と張り切るのだけど、じきに気が散ってあっちに行ってしまったり、寝てしまったり。
庭の池に入ってはいけないことになっているのだけれど、
つい落っこちたり、暑いときにはフラフラと入ってしまったり。
そうすると、お口をぎゅっとして叱られるのがかわいそうだけど、カワイイ!
そうして、いつもやってくるこまつさんの友人"うしこう"がまた、傑作なんだー。
巨漢で髭面、サングラス。
いかにも人相は悪いのだけど、いつも何かしらお土産を持ってきてくれたり、ムーコと遊んでくれたり、
気持ちは細やか。
そんでまた、女性に対してはこの上なく純情。
本作のもう一つのテーマがこのうしこうの恋心でもあるわけね。
それにしても本作の最大の驚きは、この2人、もと高校球児で、高校生のうしこうは美少年なんですよ!!
私は我が目を疑って、何度も読み直してしまった・・・。
この少年が一体何でこんな風に・・・?
いやいや何でもなにも、野球をやめて運動しなくなっても変わらず大食いしてたのと、
髪を染めてたから髪がいたんでハゲたらしい・・・。
意外と自分に構わない性格・・・。
一方こまつさんは、ちょっとしゅっとしてるけど、意外と人の気持ちが読めない。
ムーコの気持ちが読めないのは仕方ないかと思っていたけど、
人の気持ちも読めなかったのね・・・。
基本この2人と1匹のストーリーが、れなちゃんという女の子やそのお父さん、
たまたま工房を訪れたシノハラさん、バイトのたまき君・・・と
人の輪が次第に広がって行くのもいいよね。
こまつさんが着てるTシャツも楽しみの一つです!
一体どんだけ持っているのやら・・・。
あー、ガラス工房は暑いから、一日に何回も着替えるんだね、きっと・・・。
ところで、ムーコのモデルになったワンコは実在しているんだね。
秋田のガラス工房ヴェトロにいて、ツイッターやインスタグラムで、実際のムーコを見ることができたよ。
かわい~い!!
「いとしのムーコ」みずしな孝之 イブニングKC
現在12巻まで
満足度★★★★☆