人よりワンテンポ早い女と、遅い男
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台湾発、ファンタジック・ラブストーリー。
郵便局で働くシャオチー(リー・ペイユー)。
仕事も恋もさえない日々。
そんな彼女が、街で会ったハンサムなダンス講師と「七夕バレンタイン」にデートの約束をします。
しかしその日、彼女がふと目を覚ますと、すでにバレンタインの翌日になっていたのです。
彼女はなくした大切な一日の記憶を取り戻そうとしますが・・・。
さて、こんな出来事とは別に、
一人の青年・グアタイ(リウ・グァンテン)が登場します。
グアタイは、シャオチーの勤務する郵便局に毎日1通ずつ手紙を出しにやって来ます。
シャオチーは、切手をまとめて買ってポストに入れればいいのに・・・、
変な人、といつも思う。
本作前半は、こんなシャオチーの日常と、なくなってしまった大切な一日のことが語られます。
そして後半、その解答編とでも言いますか、
なぜシャオチーにこんなことが起こったのかという話になるのですが、
実はこちらはグアタイが主役。
そこでは、彼の周辺の人々が皆動きを止めてしまう、というミラクルな出来事が起こります。
あれ、これは先日見た「私は最悪。」と同じじゃありませんか!!
でも「私は最悪。」の方は、あくまでも「気持ち」を表現したもの。
本作は、そういう不可解な出来事が実際に起こってしまった、というファンタジーなのです。
シャオチーは行動がいつもワンテンポ人より早い。
逆に、グアタイは、行動がいつも人よりワンテンポ遅い。
このことが根底となっていて、巻き起こる不思議なのでした。
グアタイの涙ぐましい恋心にほろりとさせられてしまいます。
そして家を出て行方不明のシャオチーの父親が
意外なところで登場するのも、ナイスです。
なんてオシャレで楽しい作品。
チェン・ユーシュン監督、すっかりファンになりました。
本作、日本でリメイクが決まったそうなのですが、このままで十分面白いのですけどねえ・・・。
<WOWOW視聴にて>
「1秒先の彼女」
2020年/台湾/119分
監督・脚本:チェン・ユーシュン
出演:リウ・グァンテン、リー・ペイユー、ダンカン・チョウ、ヘイ・ジャアジャア、リン・メイシュウ
ミラクル度★★★★★
ラブストーリー度★★★★☆
コミカル度★★★★☆
満足度★★★★★
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