さっそくみましたねえ。
みました!。
まず驚いたのは、テレビドラマから6年というのだけれど・・・
とてもそんなにたっているような気がしないねえ。
去年テレビの特番をみたからでしょうか・・・?
6年間って、小学校の一年生が6年生になるだけの時間なんだけどね、自分のこと考えればちっとも変わってる気がしない。その間いったい何してたんでしょ・・・って、むなしい気がするよ。
まあまあ、それはさておき、どうでした?
そりゃもう、満足ですよー。たっぷり楽しませてもらったなあ。
テレビドラマの映画化って、登場人物だの、周りの状況だのが、すでに分かっているから、すぐにその世界にすっと入っていけるのはいいよね。
登場人物、相変わらずそれぞれの個性で飛ばしてましたねえ。
キムタクの久利生さんは相変わらず通販オタクだし。
この6年間、久利生検事は地方周りをしていて、6年ぶりに東京へ戻ってきたという設定だよね。で、その間一度も雨宮さん(松たか子)に連絡がなかったと。
それは罪だよねえ。中途半端な気持ちでは、他の男も作れないじゃん。
そーいう問題?彼は彼で、彼女の連絡を待っていたということなんじゃないの。
お互い意地っ張りということか・・・。
今回久利生検事が扱う事件というのが、ある若者の傷害致死容疑。ところが、この若者が、ある大物代議士の贈収賄容疑のアリバイの証人にもなっていて、こちらの容疑が確定すれば同時に代議士のアリバイが崩れるという、かなり凝ったシチュエーションで、これはほんとに面白いと思ったなあ。
相手の敏腕弁護士が、松本幸四郎というのも、なかなかできた設定だよ。
これって、ストーリー上も、この弁護士と松たか子が親子という設定でも面白かったんじゃないかなあ。
検事の父親にあこがれて、松たか子は地検に勤めるようになったのに、なぜか父は弁護士になってしまって、理解できず、近頃疎遠になっていた・・・。
しかし、ここで、同じ裁判で敵対関係となってしまう。
松たか子をめぐって、さらに火花を散らす、キムタクと松本幸四郎・・・なんちゃって。
勝手に想像してなさい。
それはそうと、韓国ロケでしたね。
そう、でも、イ・ビョンホンが出てきたのはほんとにちょっぴりだったよね。ファンの人は、だまされた気がしたんじゃないかな?
まあ、ほんの友情出演だもんね。
それからねえ、ちょっと前に映画館で見たこの予告編で、松たか子が刺されて血を流していて、キムタクが「雨宮~っ」と痛切に叫んでたシーンがあったような気がするんだけど・・・。
そ、それは韓国のあのシーンだよね。そこまでのことでは・・・気のせい。気のせい。気のせいにしておきましょ。
あの、大詰めの裁判のシーン、キムタクが淡々と、これはこういう事件です、と語るシーンはジーンときました。汚職事件は関係ない、結婚を控えた、幸せであるべき男性が突如その命を踏みにじられた、そういう事件。
ここまで、被害者の心に寄り添ってくれる検事なんて、実際にはありえないだろうけれど、でももしかしたらいるかも、いてほしい・・・そんな風になんとなく希望を抱いてしまうシーンだったなあ・・・。
ドラマ中、蒲生弁護士も言ってましたよ。次から次へと事件をこなさなければならず、機械になったようだったと。
現実はそのように超多忙で、一人ひとりの被害者や家族の心情まで察してなんかいられないんだろうね。
だから同僚の検事たちがあんな手間をかけてケータイの写真を探して歩くなんてことだってあるはずのないことだけれど、やはりこれはある意味、夢の物語なんだろうね。
かっこよくまとめたところで悪いんだけど、いくつか突っ込んでもいいかな?
ほら、はじまった。はいはい、なんですか?
まずね、あの犯人の若者、彼はビルの警備のバイトをしていたということなんだけどさ、あんな茶髪の、いや金髪のだね、ヤツを警備員に雇うなんて、あるわけないだろ、って思うんだけど。本人がビル荒らしとか、しそうじゃん。
これこれ、人を見かけで判断してはいけません・・・。
そうは言っても、実際人をわけもなく殴る蹴るして、逃走したやつなんだよ。
東京はよほど人手不足なんでしょう・・・。
東京だからこそ、どっか退職した人とか、失業中の人とか、もっとましな人はいくらでもいるでしょーが。
それから、彼がバイトを抜けて、その事件を起こしたのだったら、バイトはさぼっていたわけかなあ・・・。いくらなんでも、その間警備員がいないなんてことあっていいの?
そうじゃなくて替わりの人が入っていたという方が信憑性はあるよね。
だったら、その人にアリバイを頼めばよかったんだよ。そうじゃないと、どっちにしても、その人が証言すればアリバイはくずれたんだよ。
えーと、本当の深夜は無人なんだよ、あのビルは。いまどき、機械警備にきまってるでしょ。金髪青年は一応勤務を終えてから、ビルを出たわけだ。
だって、その時歯医者はまだ営業してたんじゃないの?それで、機械警備にしちゃだめでしょ。第一久利生検事ともあろうものが、あのビルに入っている会社の車を見て、どうして気づかないか不思議だったんだけど、その、問題の日の夜に、「男魂」の車を見たかどうか、聞けばよかったのに。代議士の多分豪華なベンツかなんかもね。
あれだけ目立つ車だから、「そういえば、ちょっと前から見かけないねえ・・・いつからっだったかなあ、ああ、あれは・・・」くらいの話は聞けたかも・・・?
あー、ちょっと待って、そもそも代議士が歯医者に行っていた、ということ自体がインチキなんだから、やっぱりその時は歯医者はもう営業してなかったということでは?
わーん。こんがらがって、わけがわからなくなってきたよ。
じゃ、汚職事件のアリバイ証言はまず歯医者がするべきなんじゃん!!
なんだか、私もわかんなくなってきたな・・・。
でも、もうひとつね。最期にやっと見つけた、ケータイ写真。
すごいわざとらしい回り道だよ。普通、アイツが写真を撮っていそうなことくらい、さっさと気がついてよ。
ふう・・・、もうかんべんして。
いえ、ちょっと言ってみたかっただけ。
なんだかんだ言っても、面白かったと思っているのでございます。好きなものほど、ちゃかしたくなるんですよ。すみません。
2007年/日本/130分
監督:鈴木雅之
出演:木村拓也、松たか子、松本幸四郎、阿部寛、森田一義