(DVD)
犬好きの人なら、涙涙・・・です。
いうまでもなく、名作「名犬ラッシー」の映画化。
過去何度も映画、テレビドラマ、アニメにまで仕立てられてきましたが、この作品は極力原作をそのまま再現してあるとのこと。
ヨークシャーの小さな炭鉱街に住む少年ジミーの一番の友達が、コリー犬のラッシー。
ところが、炭鉱が閉鎖され、生活が苦しくなり、ラッシーをラドリング公爵に売らなければならなくなってしまいます。
けれども、このラッシーがまたすごい。
ジミーが学校を終える時間になると、フェンスの下に穴を掘って、あるいはフェンスを駆け上り飛び越えて公爵家を脱走し、ジミーのお迎えに現れる。
とうとう、ラッシーはスコットランドへ連れて行かれることになりました。
ヨークシャー~スコットランド間は約800キロ。
スコットランドからの脱出にも成功し、長いたびが始まります。
このイギリスの風景がまたすばらしいですね。
田園風景、時には岩山。
ネス湖のふちも通り抜ける。
なんとネス湖に怪しい巨大な生き物の影もあったりして・・・。
次第に汚れ、やせ衰えていくラッシー。
まったく涙ぐましい。
どうやって方角を知るのでしょう。
ひたすら南を目指す。
ほっとするのは、旅芸人のロウリーとしばし道連れとなったところ。
この映画価値はまさにこの犬の演技でしょう。
危害を加えそうな人、優しい人、ちゃんとかぎ分けてそれなりの表情をする。
また、この犬がコリー犬としても格別にやさしい顔してるんですよね。
ラッシーってオスだとずっと思っていたのですが、もともとオンナノコの設定なのでした。
ラストはまた、飛び切りかわいい映像がでてきますよ!! オンナノコならではの・・・。
サブストーリーとして語られるのはラドリング公爵の孫娘シーラ。
彼女は、ロンドンっ子なのですが、戦争の危険を避けるため、祖父の元に来ているのです。
そしてまた、学校の寄宿舎に入れられ・・・、家族から引き離されて帰りたいけど帰れない、ラッシーとわが身が重なりあってしまうのです。
そこで、ラッシーに習えとばかり寄宿舎を脱走するシーラ。
(こちらは失敗に終わりましたが。)
ここのところがいいなあ、と思いました。
これがなければ本当に犬の演技の妙だけの映画で終わってしまうところでした。
この映画を見た後、うちの駄犬を見てみれば・・・ホント、ますます駄犬に見えてしまうのですが、ま、いいか。
とりあえず、かわいい・・・。ということで・・・。
2005年/アイルランド・イギリス・フランス/100分
監督:チャールズ・スターリッジ
出演:ジョナサン・メイソン、ピーター・オトゥール、サマンサ・モートン
「名犬ラッシー」公式サイト