未だにぐしぐじ、無念、残念、思い起こせばやるせない。せっかくの小豆、ほとんど台無しにしちまった!
知らないてことは、恐ろしい。まさか、収穫後、莢の中でカビが蔓延していくなんて!虫が猛威を振るうなんて!
ちょっとばかり適期は逃したものの、まずなんとか間に合って、根もとから切り取って小屋に運び込んだ。やれやれ、これで今年は美味しい餡子がふんだんに食えるぞ!ビニールシートに広げて、天気が良けりゃ外に出して乾かし、降れば中に引き込んで、ともかく畑から上げてきたんだ、後は手が空いたときに脱穀すりゃいいや、大豆と一緒、できれば冬前、無理なら春先にずれ込んだって大丈夫、だって、莢付きなんだから。
甘かった!春先、莢を外してみて驚いた。カビ、カビ、虫食い!さらにカビ!の連続。なんてこっちゃい。莢は中の豆を守っちゃくれんのかい。大豆は乾燥させておけば、冬越しだって大丈夫なのに、同じ豆なんだろ?
結局、8割方無駄にして、わずかに残ったものを水洗いして再度乾燥、それを神さんが夜なべ仕事でハンドピック、どうにか1キロほどをより分けた。うーん、悔しい!口惜しい!収穫までは除草も丁寧にして実りも豊かだったのに。
今年は、同じ失敗してなるもんか。失敗の第一の原因は枝がらみ取ってきて、そのまま乾燥・保存したことにあった。だったら、手摘みで莢だけ収穫すりゃいいんだよ。小豆って同じ株の中でも、実ったものと未熟なものとが混在するから、それを一緒くたに抜き取ってしまったから、熟した小豆粒にも水分が回ってカビの原因になったんだ。よし、今年は、面倒でも、一莢ごと、丁寧に摘み取って行こう。
大豆みたいに10列以上も作ってるってわけじゃなし、たかだか15m2列だ。神さんと二人、1時間半の作業。籠にまるまる2杯を取り終えた。よしっ、後はまた、青い莢が色づいてから。
とってきた莢付き小豆は一輪車の上に広げて、乾燥作業。お日様に当てながら、莢がからからになるまで干す。
あとは、機械使うこともないな。手で揉んでだり、外したりで十分だろう。こうやって、ちょうどよい時期に適切に処理してやれば、カビや虫食いなんかの被害はもちろん、実が黒く硬く変色するなんてこともないだろう。きっと美味い小豆が取れるはず。冬までは時間もたっぷりあるしね。
おっと、いけねえ、作業はさっさと終わらせる、そして、おいしく頂く、これが取れた作物への礼儀ってもんだった。