自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

親愛なるエディー夫人へ(語りかけ) 

2020年05月22日 | 健康と直結する”一元論”について

 自然治癒力とスピリチュアルな癒しの本質は同じ                                                              2020/5/22

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エディ夫人が創設したアメリカマサチューセッツ州ボストン市にある 

クリスチャンサイアンスの教会

 

愛すべきエディ・ベーカー夫人へ、

 

あなたの足跡、それは形而上的分野のみならず、社会的にも

顕著なものがありました。

あなたが活躍していた19世紀中ころは、まだ女性の地位も低かった。 

女性の人権が今ほど認められていない時代に、あなたは女性の

社会的地位の向上を 自分の生き様の中で、実現して来られましたね。 

あの時代に離婚することは簡単ではない風潮の中、あなたは離婚して

しかも、3度の結婚をした。 

宗教家としてだけではなく、女性としての幸せも真摯に、情熱的に

求められたのでしょう。 

そして、ついに、Christian Science の教義を生み出したのです。

 

あなたの伝記の中には 形而上的癒しを追求するきっかけになった、

次の事件がありました;

“Then in the winter of 1866, Mary Patterson fell on an icy sidewalk 

and severely injured her spine. 

Bedridden, she turned to her Bible, and while reading an account

 of Jesus healing a paralytic, 

she said she experienced miraculous healing. She later claimed 

that was when she discovered Christian Science.”

 

これによると、クリスチャンサイエンスを創設するきっかけは1866年、

凍った歩道を歩いている際に足を滑らし、背骨をひどく傷つけたことに

端を発するのですね。  

そして起き上がることもままならない不自由な身体で、あなたは聖書

をひもとき、キリストが体が麻痺した男を奇跡的に癒した行(くだり)

を読んだとき、あなた自身が“癒された”のでしたね。 

 

それが“キリスト教科学”(Christian Science)を創設するきっかけ

となった。

癒されてから9年の間、あなたは、バイブルを探究した。 

そして書き上げたのが、“Science and Health with Key to the Scriptures”

でした。

私は、この本を読み、あなたの力強い信仰と、神への信頼、病と信仰、

生理学、などに、とても共感を受けました。

 あなたは、この本を通して、一つの真理を 強い信念とともに、喝破

しておられる。 

それは、”病は神が造ったものではない” ということ。

 

病は ”人間の迷い(顛倒妄想)の意識から生み出されたもの”で

あることを。

あなたにとって、”存在”とは特別な意味を持つものでした。

それは、”永劫に有る”ということであって、私たちが 日常、普通に 

ある” と語る程度のものではありませんでした。

 

私たちの魂が神(完全なる思考形態エネルギー)から派生しているが

ゆえに、そして、神は存在するがゆえに、私たちの魂も本来、

完全なる姿で、存在するものである、という主張は一貫して

この本に流れています。

 

だから、病になる身体とは、この魂の容器に過ぎず、その意味では、

”存在しないもの”、だということ。

肉体は、人生の目的が終われば、燃やされて灰になるのですから。

病になるのは、肉体ではなく、それの主体である精神であるということも、

主張されました。

灰になるものは、実存している存在物 ではない、ということですね。

 

あながた奇跡的に背骨損傷で動けないときに、キリストの光と同化して、

癒されたと感じたとき、光に当てられて消えた影のように、あなたが

苦しんでいた病は、消えてしまった。 

そこであなたは悟りました。

病とは、”自分の意識を神の波長に合わせた”時には、非実存の姿を

露呈するということを。

 

この人生は、自分のエゴが演じる舞台です。 

その意識舞台で どこにスポットライト(意識の集中)を当てるかに

よって、奇跡的回復が可能になると、あなたは説いておられる。

 

ところで、あなたが、”外から得る薬~くすり~”を意味ないものとして

扱ったのと同様、私も薬に頼ることなく生きてきました。 

その考え方や行為は、常識を外れているがゆえに、なかなか、理解され

難いものですが、あなたの著書 ”Science and Health with Key to the

 Scriptures”を読むと、なぜ、あなたが薬を拒絶したかのの理由が

語られています。

 

例えば、234頁の次の文章にこう書かれています。

“Spiritual draughts heal, while material lotions interfere with truth, 

even as ritualism and creed hamper spirituality.

If we trust matter, we distrust Sprit.”

 

須田訳: スピリチュアル(真理に基づく霊的要素)なものを 

吸収することで、癒しは起きるが、物質的な薬は真理探究の妨げとなり、

それは宗教儀式や教理がスピリチュアル要素を害するに似ている。 

我々が物質を信頼するほど、スピリチュアルな霊性への信頼は失われる。

(~引用終わり)

 

あなたの云う、スピリチュアルな要素は、“生命力への信頼”でも

あると私は信じてます。

スピリチュアルとは言葉を替えれば、生命力のパワーと根幹は同じです。 

私たちは神の子ですから 生きているエネルギー、生命力は神から来ている、

この認識がスピリチュアリズムにつながると思います。 

そして、生命力を信じる礎にもなります。

 

そして、生命力は “自然治癒力” のエネルギーです。 

病になったとき、物質(自分以外の外の力、薬や迷信や呪術や、

代替治療など)に頼れば頼るほど、自らの生命力が無視されていきます。 

無視される時間が長いと、自然治癒力が発動するメカニズムが狂ってきます。 

 

病を癒そうと、外に頼れば頼るほど、自らの内にある、自然治癒力

出番がないと察して、それが飽和点に達すると、自然治癒力自体が

鈍ってくるからです。 

それはまるで、あなたが言うように、宗教を信じても、儀式的に

こだわればこだわるほど、感動を伴う心の宗教的体験が薄れて

行くのに似ています。 

つまり、スピリチュアルな霊性から皮肉なことに、宗教的な儀式を

重んじるあまり、離れて行く過程ととても似ている気がします。

 

自分の中にすべての力(パワー)が具わっている。 

時には薬を利用せざる得ないことはあるでしょう。 

それでも、そのことを知って服用するが否かは、長い目で見ると

大きな違いが生まれます。

自分の内にある治癒力を信ずることなく、薬や外部に頼り切って

いけば、どんどん薬の種類も量も増えて行くことに抵抗がなく

なるでしょう。

 

あなたはキリスト教義をベースにしてスピリチュアルな霊性を

説きますが、東洋では仏教や神道、あるいは、イスラム教もどの

教えでも、あなたのいう、”キリスト意識”に匹敵する概念が

存在しています。

 

それは、自分の魂は神と結びついていること、仏教でいえば、

神は存在しませんから、仏性とでもいうのでしょうか、イスラム教も、

神に全託する祈りを通して、すべてが神の意思どおりに運ばれてこそ、

幸せがもたらされると信じる。

なんというのでしょうか・・・

それは病にあっても、微塵も、外部に頼るものではなく、

自分自身の中に、神とつながることで癒しがあるという、自分と神

の関係性の認識と、神への信頼というものでしょう。

 

ですから、誰でもあなたの著書を読んで、宗教を問わず、体と心、

神と人間、癒しの本質、病の正体、など、あなたが書かれている内容

を理解できると私は思いますし、 あなたのこの本は 多くの人たち

にこれからも読まれ、理解されて欲しいと願うのです。

 

 

続く

 

引用原文箇所:

Science and Health with Key to the Scriptures”, 

by  Mary Baker Eddy

published by The First Church of Christ, Scientist, in 

Boston ,Massachusetts, 

U.S.A  1982 

 

 

 

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