自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

般若心経: 恐怖

2012年10月16日 | 健康を実現するための言霊(マントラや真言)

 般若心経~無有恐怖遠離一切顛倒夢想 10月16日 (火曜日)  

 

心 無罣礙 無罣礙 故 無有恐怖遠離一切顛倒夢想、

究境 涅槃 三世 諸仏 依 般若波羅蜜多 

故 得阿耨多羅 三藐三菩提 故 知般若波羅蜜多 是大神呪 

是大明呪 是無上呪 是無等等呪 

能除一切苦 真実 不虚 故 説 般若波羅蜜多 呪 即説呪曰

掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦 菩提薩婆詞 般若心経


 今日は、短いですが、ピンク色のラインの恐怖が無いということが

テーマです。

恐怖を感じていない人はこの世に誰もいません。

"怖い"という感覚ですが、潜在意識の中に 前世からの体験を含め

私たちはすでにこの感覚を持って生まれてきています。

誰もが、今まで何度も生まれ変わっているわけで、過去の人生で、

たくさんの苦しみや悲しみを負っています。


清算されていないそれらの苦しみや悲しみは、今回の生で、改めて違う

形となって私たちの前に提示されるでしょう。

それらから、顔をそむけ、逃げることはできない~人生劇のプロットに

組み込まれています。


それらの克服が私たちの人生のテーマのひとつだからです。

 

過去生の、苦しみや悲しみのが 現在も なんとなく、恐怖の残像として

残っています。

たとえば、高所恐怖症や水恐怖症など、~恐怖症と名前のつくものが

それの一つです。


セラピー中、時々、過去生のヴィジョンが私の脳裏に映ります。

或る方の過去の人生で、高い崖から海へ、突き落とされている場面が

見えました。 

水恐怖症として、現生で水が怖いのは、そのせいかとも思われました。


また、或る方は、火に対して異常な恐怖心を持っていました。 

そして、その方が依然ヨーロッパの中世で魔女狩りのため 火あぶりの

刑に処されたことがあるという記憶をセラピー中思い出しました。


そこで、その人は、火の恐怖を克服するために、或るお寺の、

薪行(たきぎぎょう)に参加しました。

”想いを滅すれば火もまた熱くない”と、その火への恐怖を断ち切るため

に挑んだのです。


見事に火傷もせず、渡り切って、今では、火に対する恐怖心はなくなった

そうです。

このように、過去生のトラウマが現在の人生に後をひいていることは

枚挙にいとまがありません。

 

生老病死 という人間の定めの過程に、恐れはつきものです。

 ”いつ、病気になるのか?”

 ”老いぼれて誰が面倒見てくれるのか?”

 ”どんな死にざまをするのだろうか?” 


老いも若きも、誰しも、心の中にそんな、恐れを抱いていないと

いったら、嘘になるでしょう。

保険会社が繁盛しているのも、日常の私たちが潜在意識の中に抱えている

恐れの大きさのためです。


 般若心経では、このような恐れに対して次のように言います。

心 無罣礙 無罣礙 故 無有恐怖(しん むけげ むけげ ごむうくふ)


”無罣礙”とはとらわれがないこと、

この行の意味は、”心にとらわれが無いから、恐怖も無い” となります。


捕らわれが無い ということはどういうことでしょう?

それは先回のお話しの、菩提薩埵 依 般若波羅蜜多 故 

から続きます。


つまり、菩薩(ボーディサットヴァ=心の安寧を求めル修行者)が

般若波羅蜜多(悟りの地にいくための人間知を超越した大きな智慧)

に帰依し、理解することで、心にとらわれがなくなったということです。


 ハンニャー(バンニャー=真理の智慧)によって、

色即是空、 空中 無受想行識 を知り、自分の心の実相

が理解できたとき、苦しみや悲しみは本来無いとわかったので、

心に捕らわれがなくなった。 

だから、恐怖がなくなったというわけです。


 遠離一切顛倒夢想、究境 涅槃 三世 諸仏 依 般若波羅蜜多 

と続きます。

(おんりいっさいてんどうむそう くぎょう ねはん さんぜ 

しょぶつ え はんにゃはらみった)


意味は、遠離とは、遠く離れる事。

一切の顛倒夢想とは、ひっくりかえった夢の想い、つまり、すべての

思い込みや妄想などをさすのでしょう。

三世とは、現在・過去・未来に渡る仏さまです。

究境 涅槃、の意味は ’ねはんに行きつく’という意味です。 


ねはんとは、悟りの世界です。

ですから、この行の意味は、

”悟りの智慧に依って、過去現在未来の仏(菩提が悟って仏となる)は

一切の妄想や思い込み(現象世界の事象や感情が実在だとおもうこと)

が無くなり、心のとらわれも消えたので 恐怖感はなくなった” 

となります。

 

この現象世界に現れているものすべては 唯心所現(ゆいしんしょげん)

言われるゆえんであります。

心が何かに捕らわれて入れば、捕らわれているものが眼前に現象となって

出現し、心が無心なら、空の状態、つまり、本来の満たされた状態が

現れるということでしょう。


あの人が憎いと思えば、口に出さずとも、自ずから、相手は感知します。 

あの人が愛おしいと感じれば、相手も好感をもってくれます。


ただし、この唯心所現(ゆいしんしょげん)の世界もまだ二元論の

世界です。

そうした、心という 想念の受信機を、 ”空” の原点[物質世界

の本質、源)に 焦点を合わせることで、因縁も超えた世界へ、

文字通り、恐怖の無い世界へ移行できるわけです。


それでは、それらの恐怖心を克服できるのでしょうか?

その方法は簡単です。

ハンニャの智慧(悟りの智慧)に 焦点を合わせることで、恐怖心が

克服できます


というよりも、恐怖心すら本来存在しないということを知ること

でしょう。私たちの根源は、”空”という完全エネルギーであること。

それを思い出すことが、恐怖を克服する術ではないかと思います。


恐怖心は、ススキの穂 が幽霊に見えて怖がるのに似て、実態の

ない姿[蜃気楼]を心が創り上げ、それに脅えていることば多いのでは

ないでしょうか?


死が怖いといっても、死んでみると、”こんなものか” ときっと

思うに違いない。

そうでなければ、死から生還した人の話が、あんなに、共通している

はずはありません。”死”は怖くない、死後の世界は癒しと至福と愛に

満ちていて、それが自分の本質だと、魂態になって、初めて知った・・と

いう共通した感想です


 

                                       


 

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