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3. 7. 2. 司祭叙階(その2)ルフェーブル大司教の伝記の続き

2006年08月20日 | ルフェーブル大司教の伝記

第3章 ローマ神学生時代(1923年-1930年)


7.ローマの司祭、神学博士



司祭叙階(その2)

 


 マルセル・ルフェーブルは夏の間、始終自分の司祭叙階を準備するたえに使った。これは義務ではなかったが 、自分が好きなベネディクト会修道院の一つであるマレスー (Maredsous) 大修道院に、黙想会を行った。そこで、ドン・マルミオン (Dom Marmion) の教えがたっぷり飲み込むことを求めた。この有名なドン・マルミオン大修院長は、6年前に聖徳の香りのうちに亡くなっていたおり、マルセルが見るには彼の霊的な財宝は既に忘れられているかようだった 。マルセル・ルフェーブルは、ドン・マルミオン及びドン・ショタールとともに(彼は、ドン・ショタールの素晴らしい著書『使徒職の秘訣 (L'Ame de tout apostolat) 』 を何度も読んだ)、十字架の犠牲との観想的な一致を通じて、未来の使徒職の豊かな結実の源泉を探し求めようと決心した 。


 いよいよ待ちに待った記念碑的な日が来た。マルセルの父親はノルマンディー (Normandie) のファレーズ (Falaise)、トロワイェ (Troyes) 付近のサンパールゾテルトル (Saint-Parres-aux-Tertres) 及びカレ (Calais) 付近のオドルィック (Audruicq) でいくつかの事業の倒産という大きな試練を経験したばかりだった。しかし幸運なことにも、リュ・ドュ・ビュス (la Rue du Bus) のための友好的な解決策が得られた ばかりであり、それもフランスのノール地方の事業主らの間の格言にもなっているほどの連帯と相互援助のおかげだった。とても親しい二人の友達、ヴェルサイユ出身のマルセル・コルロンとトゥール出身のルイ・フェランが家に来て、マルセルのために祝ってくれた。



 リエナール司教によって挙行された叙階式は、1929年 9月 21日、リールのロワイヤル街 (Rue Royale)にある聖心修道女会の聖堂で行われた。司教は 5人を司祭に叙階し、数名に副助祭職、そして幾名かに下級品級を与えた。四季の斎日の長いミサは、旧約から抜粋した 4回の朗読があり、その合間に叙階式によって中断され、荘厳の極緻にある典礼の素晴らしさを見せてくれた。マルセル及び同僚の聖職候補者らは、至聖所に俯せになり、その後には司教による按手があり、列席した他のすべての司祭たちがその後を按手した。次に司教は叙階の序誦 (preface consecratoire)を歌った。

「全能の天主よ、御身のしもべに司祭の尊厳を与え給え、彼らの心の内に、聖徳の霊を新たにし給え。」

 これがなされた後、マルセル・ルフェーブルは永遠の司祭となった。


 司教ミサのあとで、若い新司祭は感激に満ちて寮の中庭で、自分の両親や、家族、またローマの友人や同僚神学生らに「初祝福」を与えた。祝福を受けた彼らは、聖香油を塗油されて聖別された新司祭の手の平に接吻した。その次にマルセル・ルフェーブル神父は、トゥルクワンのカルメル会を訪問し、若い修練者であるクリスチアンヌの大きい喜びになった。


 翌日の聖霊降臨後第18主日には、家族が通う地元の小教区教会であるトゥルクワンの聖母教会で 42人の侍者が仕え、30人の司祭が与る、マルセル・ルフェーブル新司祭の初ミサが奉献された。


 この典礼では全て、司祭職及び犠牲が高揚された。オフェルトリウム(奉献誦)のグレゴリオ聖歌は、モーゼが「祭壇を主に聖別し、そこで主に燔祭をっさげ、イスラエルの子らの前で、主なる天主のために良い香りの香のように、夕のいけにえを捧げた」と歌った。


 ロベール・プレボスト(Robert Prevost)神父にとって、その説教において、司祭の権能と罪の償いのいけにえの力をほめたたえることはとても平易だった。内的に密かにささやくミサ中の密誦は、御聖体の秘跡の神秘の最も奥深くまで入っていった。
マルセル・ルフェーブル神父はこうささやくように祈った。「おお、主よ、このいけにえにおいて成立する驚くべき交換により、御身は私たちをして御身の唯一で最高の天主性に参与させ給う。」


 このあと、初めて御聖体の秘跡の主が聖変化によって彼の手の中に初めて天から降りられる時、この司祭の心は、どれ程の礼拝とどれ程の内的奉献で一杯であっただろうか!この新司祭の母親はもはや天にいたようであった。


 母親はルネにこう書いている。「私にとって、最後のアレルヤで、お付きの聖職者が行列するあいだ、えも言えんばかり、突然感動してしまいました。私は天国に凱旋して入って行くという気がして、その外のすべてのものはすべて消えてしまった、と言うことができます。」

 


(つづく)

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