Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

何故聖ヨゼフは、マリア様に次ぐ、最も偉大な聖徳と栄光を得られた方なのか?アブラハム、モーゼ、イザヤ、使徒聖ペトロと聖パウロ、大天使聖ミカエルよりも天国において偉大であるのか?

2022年03月21日 | お説教・霊的講話

2022年3月19日(土)童貞聖マリアの浄配 証聖者聖ヨゼフのミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父 説教(修道院)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖ヨゼフの祝日を祝っております。

この御ミサの直後に、いつものように、御聖体降福式を行ないましょう。そしてその中で、私たちの聖ピオ十世会の日本のミッションを聖ヨゼフに捧げる奉献を更新致します。去年と同じ、それから10年前にアジア管区でやったものと同じものを致します。

私たちの御聖堂が聖ヨゼフによって与えられますように、特にお祈りをお願い致します。皆さんのたくさんのお祈りを感謝しております。ぜひ聖ヨゼフ様の御取り次ぎによって、私たちに一番良い場所が与えられますように、お祈り致しましょう。

聖ヨゼフは、教皇様の教えによると、マリア様に次ぐ、最も偉大な聖徳と栄光を得られた方です。これは何を意味するかというと、「旧約の太祖、アブラハムやモーゼ、イザヤ預言者やその他の預言者よりも、使徒聖ペトロと聖パウロ、そして十二使徒たち、また多くの殉教者たちをはるかに超えて、そして新約の生んだ大聖人たちをはるかに超えて、大天使聖ミカエル、あるいはその他の天使たちを越えて、更に聖徳と栄光をいや増す、天国において、マリア様のその次に偉大な大聖人である」と教えられています。

一体なぜなのでしょうか?聖ヨゼフはたまたまマリア様とご結婚されたので、たまたまイエズス様のお父さんとなったのでしょうか?

いえ、そうではなくて、永遠の昔から、天主は三位一体は、聖ヨゼフを特別の使命の為に創造して、計画して、そして聖ヨゼフを創り出して、聖ヨゼフのミッションの為に、特別の御恵みを与えた、選ばれた方であるからです。

特に今日は、三つの点を垣間見て、聖ヨゼフの偉大さを讃美しつつ、聖ヨゼフを私たちに下さった天主に感謝致しましょう。

⑴聖ヨゼフの偉大さは、使徒たち、それから洗者聖ヨハネよりも勝っています。イエズス様はある時こう言われました、「女の中から生まれた内で、洗者聖ヨハネより偉大なものはない。」つまり「旧約の全ての預言者、義人たちの中で最も偉大な者は、洗者聖ヨハネである」と。しかしその言葉を続けて仰るには、「しかし、新約の最も小さな者は、彼よりも偉大である」と。ところで、新約の最も小さな者というのは一体どなたでしょうか?

神学者たちは言います、「これは、謙遜であった、そしていつも隠れておられた、聖ヨゼフのことである」と。

使徒聖ペトロ、パウロに代表される使徒たちは、イエズス様の神秘を、玄義を、全世界に明らかにすることを命じられました。しかし聖ヨゼフは、それを時が来るまで隠しておられることを、謙遜の内にベールで、ご自分の謙遜のベールで隠しておられることをお望みになりました。聖ヨゼフの謙遜と、沈黙と、そしてその天主に対する忠実と従順、これが為に聖ヨゼフは、新約の、そして旧約の全ての聖人たちよりも更に偉大な者とされました。

⑵第二は、聖ヨゼフとマリア様です。

天主は、御子イエズス・キリストを私たちに与える為に、特別にマリア様を選びました。マリア様に聖寵の満ち溢れを与えて、そして永遠の昔から、蛇の頭を踏み砕く方として、第2のエヴァとして、天主の御母となるべき方として、罪の無い方として、そして全ての御恵みを分配する方として、第2のエヴァ、共同贖い主として、マリア様を永遠の昔から計画して、それにふさわしい御恵みを与え続けました。聖ヨゼフは、このマリア様を保護する為に、守る為に、マリア様と常に一緒にいる為に、特別に選ばれた方でした。

マリア様がもしもその貞潔によって、またイエズス・キリストと共に、ご自分の御苦しみによって贖いの恵みを分配する方であったとしたら、それと共にいたヨゼフ様ほど、マリア様から御恵みを頂いた方は他にどこにいらっしゃるでしょうか?

⑶第三は、イエズス様との関係です。

聖ヨゼフはまさに、このイエズス・キリストを守る為にこそ、特別に選ばれた方でした。旧約の中で、既にその前兆があります。太祖ヨゼフ。

特に聖ヨゼフは、イエズス・キリストをヘロデの手から守る為に、ベトレヘムで、あるいはエジプトで、そしてナザレトの生活で、イエズス・キリストを守り続ける、特にヘロデの手からイエズス・キリストを守る為に、エジプトへの逃亡生活さえもされました。

この聖ヨゼフについては、太祖聖ヨゼフが預言した通り、エジプトに大きな飢饉があった時に、エジプト人たちにパンを与える為に、既に小麦を貯蓄して、それを守っていました。

聖ヨゼフも、私たちに御聖体を与えることができるように、イエズス・キリストを与えることができるように、イエズス・キリストの生命を30年間守り続けた方でした。もしも私たちが御聖体を望むなら、イエズス・キリストとイエズス・キリストの御恵みを求めるならば、私たちはヨゼフに行かなければなりません。

何故かというと、御聖体こそ、新約の私たちにとって最も大切な糧であるからです。全ての七つの秘跡は、御聖体を中心に回っています。洗礼を受けたのも、御聖体を受ける為。司祭も、御聖体を私たちに作り、私たちに与える為。堅信の秘跡も、御聖体の秘跡の恵みを全て受ける為。告解の秘跡も、御聖体をふさわしく受けることができる為に。終油の秘跡も、永遠の旅路の糧を受けて、旅立つことができる為に。

では最後に、聖ヨゼフにお祈り致しましょう。私たちをぜひ守り、聖なる公教会を守って下さいますように。聖ヨゼフの栄光と、その与えられた御恵みは、私たちの想像を遥かに超えるものです。今日の集祷文でも、「私たちが決して得ることができないことを、聖ヨゼフは私たちに与えることができる」と、「祈りで与えることができる」とあります。ぜひ聖ヨゼフの聖徳を乞い求めましょう。マリア様に対する愛と、貞潔の御恵みを乞い求めましょう。イエズス・キリストと御聖体に対する特別の信心と愛を乞い求めましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


2021年3月19日 聖ピオ十世会日本を聖ヨゼフに奉献する

2022年03月21日 | お説教・霊的講話

2021年3月19日(金)童貞聖マリアの浄配、証聖者聖ヨゼフのミサ
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父様御説教(修道院)

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

このミサの直後に、ヨゼフ様の御影(ごえい)を祝別して、そしてこの修道院と、そして私たちのミッション、皆さんを、ヨゼフ様に奉献致します。その後で聖ヨゼフ様の聖歌を歌って、ミサの後の祈りを御捧げ下さい。

なぜ、その奉献をするのでしょうか?それは、ヨゼフ様に対して聖三位一体がした事を、私たちが真似たいと思うからです。

三位一体の天主聖父は、最も大切な聖子を聖ヨゼフ様に任せました。イエズス様の命を守るのは聖ヨゼフ様でした。

聖子イエズス様も、御自分を全くヨゼフ様に委ねました。そして私生活の間は、全てヨゼフ様の言う通りに、従順に従いました。天主がヨゼフ様に全く委ねました。

天主聖霊も、マリア様を、浄配であるマリア様を聖ヨゼフに委ねました。

聖子イエズス・キリストに倣おうとするキリスト教信者は、やはりイエズス様がなさったように真似なければなりません。

マリア様に捧げられたこの修道院の修道院長は、実はマリア様の汚れなき御心ですが、マリア様は是非、この修道院と、私たち日本のミッションと、皆さんを、聖ヨゼフの元に委ねたいと思っておられます。ご自分を全て委ねたのですから、ご自分のものを全て、聖ヨゼフに委ねたいと思っておられます。

ですから、今日その事をはっきりと表明して、聖ヨゼフにぜひ私たちを守って下さるように、特に現代はヘロデのように、イエズス様への信仰、天主に対する信仰、自然の秩序さえも壊してしまう、キャンセルして、キャンセルカルチャー、そしてミサはもちろん、自然の秩序、結婚制度、過去の歴史、全てを無いものにしようとしています。このような時代にこそ、ヨゼフ様に私たちを守って下さるように、お祈り致しましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


イエズス会司祭ルイ・ラルマン神父(Louis Lallemant)の聖ヨゼフに対する信心:「聖ヨゼフを、4つの点において真似る」

2022年03月21日 | お説教・霊的講話

2021年3月21日(主日)御受難の主日
聖ピオ十世会司祭 トマス小野田神父メッセージ

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、今日は聖ヨゼフに対する信心について少しお話をしたいと思っています。特に有名な、イエズス会の神父様であるルイ・ラルマン神父様(Louis Lallemant)という方が、この聖ヨゼフに対する信心がとても有名なので、そのお話を少し致します。

ルイ・ラルマン神父様は、1588年生まれで1635年に亡くなった方で、特にブルージュという所にあるイエズス会の修練院で、校長、修練院長、責任者を務めていて、非常に多くの霊的な書物を書いて、立派な著作を残して、大きな影響を与えた方です、聖徳の誉れの高い神父様でした。この神父様が、聖ヨゼフに対して特別な信心を持っていたのです。

何をなさっていたかと言うと、「聖ヨゼフを、4つの点において真似る」という事でした。

第1は、聖ヨゼフのように、聖霊の勧めに従って、聖霊にいつも従順であるように生きた事です。

第2に、聖ヨゼフに倣って、天主の現存の内に生きて、祈りと日常の生活をいつも一致させていた事です。

第3に、聖ヨゼフに倣って、マリア様に対する愛と尊敬と、そしてそのマリア様との一致の生活をする事を試みていた事です。特にマリア様の童貞性、純潔性、また母性、愛徳、全ての美徳を模範して真似ていた聖ヨゼフに倣って、ご自分も生活していました。マリア様に対する特別の愛を捧げていました。

最後に、ラルマン神父様は、聖ヨゼフに倣って、イエズス様に対する親密な生活をしていました。イエズス様の特に御謙遜、そしてその自己犠牲、また天主聖父に対する従順の徳を学んで、聖ヨゼフのように生活しておられました。

そして多くの恵みを受けて、聖徳にどんどん進歩していくのです。

そこで、ブルージュの修練院の校長だった時に、若い二人の司祭がいました。その司祭に、自分のその受けた恵みを分け与えようと思って、こんな提案をしました。

「聖ヨゼフに対する信心を、神学生たちに広めてごらん。そうすると、特別の御恵みがあるよ。君たちがたくさん受けたいと思っている最高の望みを、きっと聖ヨゼフは叶えてくれるよ。私がそれを保証する」と。

するとその時、二人の弟子の神父様たちがそれに同意します、「じゃあ、私やってみる」と。

一人は有名なポール・ラグノ(Paul Ragueneau)神父様で、1608年生まれで1680年に亡くなっています。この神父様は、ブルージュの修練院で教えた後に、カナダに行って、カナダのインディアン達をたくさん回心させた方で有名です。ヒューロン語を生まれつきの言葉のように話して、何千人という方々をインディアンの人たちを回心させました。

もう一人は、ジャック・ヌエ(Jacques Nouet)という神学者で、1605年生まれでやはり1680年に亡くなっております。この神父様は、偉大な神学者で、多くの有名な本を残している神学者でした。

宣教師と神学者、活動家とそして観想家、二つのタイプですけれども、その神父様たちは、自分の教え子たちに神学生たちに、聖ヨゼフの信心を教えて、そして聖ヨゼフの祝日が近付いていたので、「聖ヨゼフの名誉の為に、聖体拝領をするように」という事を神学生たちに勧めていました。

そして実際に、多くの恵みを受けたそうです。

ヌエ神父様は、その事をラルマン神父様に秘密に報告しました。実は彼は、「自分は、イエズス様の事について立派に話したり、著作をしたい、という事を最も求めていた」との事です。「そして、実際にその恵みが与えられた。特に、書きたいと思っていたその本が完成した」という事を明らかにしたそうです。

もう一人のラグノ神父様についても、ラルマン神父様に伝えたと思いますけれども、それが一体どんな内容だったのか、私たちには伝えられていません。しかし、この後の宣教師の偉大な活躍を見ると、ものすごい恵みが聖ヨゼフによって与えられた、という事を知る事ができます。

何を言いたいかと申しますと、私たちは、聖ヨゼフに対する信心をする事によって、多くの聖徳を得る事ができます。そればかりか、聖ヨゼフに対する信心を他の方にも伝えるだけで、聖ヨゼフから多くの恵みを更に受ける事になります。

聖ピオ十世会日本でも、愛する兄弟姉妹の皆さんたちの聖徳をますます高めて頂く為に、聖ヨゼフの信心を勧めたいと思っています。そしてこの聖ヨゼフが、聖ピオ十世会日本を通して、皆さんに多くの祝福と御恵みを与えて下さるように、お祈り申し上げます。

聖ヨゼフ、我らの為に祈り給え!

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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