前屈で生じる腰下肢痛の対処法

2009年11月06日 | 治療の話
「前屈すると腰の付け根が痛む」「腿の裏側が突っ張る」

方にオススメしたいストレッチです。

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臨床経験上、大腿二頭筋長頭と腰部多裂筋は、

機能的な連続性が強いように思えます。



大腿二頭筋長頭の緊張が多裂筋の緊張につながり、

筋のボリューム的にも、重力の影響を受ける位置関係的にも不利な

多裂筋に故障を起こしてしまっているケースが多く見られます。


そんなときに、ホームワークとして処方するのがこのエクササイズです。



ほんのチョット試しただけでも、前屈の可動域が「グッ」とあがりますので

これからの時期、忘年会のかくし芸としても

覚えていて損の無いエクササイズではないでしょうか!?

<補足>
大腿二頭筋長頭は、仙骨上から下位から中位の腰椎へと伸びる多裂筋と

仙結節靭帯を介して「綱引き」し合いながら(拮抗して)仙骨を支えている。

立位では、二頭筋長頭が多裂筋にぶら下がるような位置関係をとることから

二頭筋に短縮がある場合、多裂筋は二頭筋の張力とその重量を

引き上げるようなかたちをとらざるを得ない。

腰部の多裂筋に対して、大腿二頭筋長頭のボリュームは大きい。

そのため、容易に疲労にいたるのは腰部の多裂筋となるのではないかと考えた。

デスクワークでは長時間イスに座り続けるため、

座面に圧迫される「ハムストリングス(大腿二頭筋を含む腿裏の筋肉です)」は

短縮しやすい。

中腰の作業でも大臀筋の代わりにハムが股関節の支えとして使われることから

長時間の座位保持と同じく、ハムの短縮を起こしやすい。

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