
西京区は大原野のお寺「十輪寺」さん。
平安時代の歌人、在原業平(ありわらのなりひら)晩年の住まい跡とされ通称なりひら寺とも呼ばれています。
本堂横には高廊下や茶室などに囲まれた庭園があり
樹齢200年ともいわれる1本の業平桜が天蓋のように広がり見事に咲いています。

『世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし』
もしも世の中に桜が全くなかったなら、咲いたかな?散るのかな?と思い煩うことなくのどかに過ごせただろう・・・
という業平の句のように、はかなくも美しい桜を見ていると複雑な思いがしてきます。

2014年のJR東海『そうだ 京都、行こう』のポスターにもなっているお寺
ちらほら散りだしていたのでこの土日がピークなのかも


立つ・座わる・寝ると3通りの見方で趣の違いを楽しめることから三方普感の庭と言われています。
また仏教の教えより普感とは大宇宙界を感じることで
高廊下からは天上界、茶室からは現実世界、業平御殿からは極楽浄土と
3つの世界に見立てて眺めることができるそうです。
