双六の会 男の料理教室「魚のさばき方3」
私なんぞは、最初から俗に生き、俗そのものをさ迷い続けているだけだ
作家の司馬遼太郎が好きで、これまであちこちと読み散らしてきた。維新モノが好きである。幕末から明治維新というのは、変革の時代である。だからおもしろい。さらに薩長が核となって、大どんでん返しをやってしまった。あれが、現代の日本を規定していると思うと、おもしろい時代であったのだろうなぁと思う。
司馬遼太郎の文章は、「街道をゆく」シリーズもなかなかいい。こっちは小説とはまた違った意味で読みごたえがある。
それでも、維新モノの魅力に勝てない。
なぜか。
歴史は常に勝者によって書き換えられるということを実感させられるからである。明治維新というのは、その前の時代の江戸時代を否定した。否定したからまるで悪玉のように江戸時代を悪く言った。私のような一般大衆が抑圧されていたとか、ナントカとか。しかし、そんなに江戸時代が悪かったのであろうか。
ちょいと疑問である。
教育は整っていたし、なにしろ平和であった。これは見逃してはならないことであろう。でないと300年近くもたなかったであろうから。それに政治体制がきちんとしていた。さらに偉大な思想家がいくらでも出た。維新後の思想家とはレベルが違う。維新後、何人か思想家らしきものが出たが、そして彼らは主として私立大学を創立したりした。でも、福沢諭吉を除いては江戸時代の思想家の比ではない。新井白石とか、本居宣長とかいくらでも江戸時代の思想家をあげることができるからだ。私の書庫には、そういう近世の史料もむろんある。中世をもっぱらにしているので、読むことは読むが、あまり書かない。古文書でも、近世の史料は一級品である。なかなかついていけないから、古文書講座でも避けて通っているケド。
今日は、そんなことを書きたいのではない。(相変わらず、前置きが長いですなぁ~)
富士正晴である。
昨日一日中、ノートをとっていた。今日も明日もやる。ともかくおもしろくてためになる。あ、一日中というのは正確ではない。間で、食事をしたし、トイレにも行ったし、Gymにも行ったからである。さらに午前中は天気も良かったので、Gym以外の散歩にも行った。こうやって動かないと、またまた病院送りになる。もうお断りである。嫌でござんす。入院は。それにさらに老人大学と老人クラブを退学したり、退会していたんじゃ、話にならない。笑われっちまう。オノレに。
富士正晴である。
「竹林の隠者」とか言われた人である。大阪の茨木市安威で農家風の古民家に住み、ヘビとカエルとウグイスと一緒に過ごした人である。旧制三高の一年生を4年やった人で、最後は規定によって退学させられた。ご存じであろうが、旧制高校というのは、入るだけでも大変な学校であった。なぜなら、旧制高校から旧制大学には医学部と法学部を除いては、無試験で行けたからである。しかも三高である。今の京都大学である。旧制三高の入学試験も複数回受験してすべて合格している。
司馬遼太郎が言っている。(「真如の人」から概略のノート抜き書き)
・三高を二度落第し、もう一度入学試験を受けて入り直し、さらに落第して退校してからは、世の中から下車した。人は皆なんらかの電車に乗っている。
・私は(司馬さん)、若いころ仕事で多くの僧に出会ったが、初老以後の富士正晴のような人間を見たことがない。かれは、これ以上の底はないという底にゆっくりと尻餅をついていた。
・なにも、人は遠い世の一休・良寛を求める必要はなく、富士を見ていればいいと思ったこともある。
・富士正晴は、虚空からきた魂のまま、この世を生き、詩と文章を少し書き、どこかへ帰ってしまった。
以上である。
司馬さんの「真如の人」にはもっと長く書いてあるのだが、私のノートからの抜粋でご勘弁を。いちいち引用形式で打鍵するのは、もう辛いからである。なにしろこっちは病人だから(^_^)
この司馬さんの文章からは、宗教家をイメージされるかも知れない。違う。詩人であり、小説家であり、エッセイストでもある。ともかくある一定の枠というモノがない。自由人であり、「電車に乗らない」人である。世間という「電車」に。つまり独立人である。「独立」を尊び、「依存」をいやしんだ。
こういう人に私はなりたい。
1987年の大阪新聞も報じている。昭和62年7月16日である。富士正晴の逝去をである。
「安威の聖人」
「悠々と自然に生き、自然に死す」
「何事も肩ひじ張らず」
等々である。
同新聞には、司馬さんの「その精神は世にもまれな器量人」という文章も紹介されている。最後は「安威のお地蔵さん」とも呼ばれていたそうな。実に不思議な人であったとも。
73歳と9ヶ月。心不全で亡くなった。独居している竹林の中の古民家で、朝、発見された。いつもどおり、自然に寝て、そのまま起きなかった。
瀬戸内寂聴も、「飄とした文人」と書いている。さらに、評論家の松田道雄は「近代的知性の持ち主だった」「日本のムラ共同体にあるベテベタしたものを一切拒絶した」とも書かれている。
一貫していたのは、強い理性に貫かれていながら、高踏に走らず、常に俗に身をさらしたということであろう。オノレを高見に置かないで、冷たい視線を持つことはなかったということであろう。
なにしろ、いい文人を知ったものである。
私なんぞは、最初から俗に生き、俗そのものをさ迷い続けているだけだ。高踏?・・まさかそんなことを言っていたら、バカかと笑われてしまう。富士正晴先生に。
さ、これくらいにする。
これから某大学で授業をやってくるからだ。バイトである。本代をかせがないと。俗人だから。
わはははっはははっははははは。
それにしても良い天気だ。今日の九十九里浜は。
(^_^)ノ””””
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