団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

100年の恋

2013-03-16 08:30:53 | 趣味
                         100年の恋

                                                   2013年3月16日(土)

 2月の初旬でしたか・・、朝日新聞の投書欄に93歳の人が、「60年前の恋思い死にきれぬ」と題して投書がありました。そして、その投書を受けて2月18日、73歳の人が「初恋半世紀の思い伝えた」と題して投書がありました。








 はて、初恋の人に会うべきか会わざるべきか?

 私がよく行っていたスナックのママさん(68歳)の話です。

 中学校の時の同級生が会おうというので会ったら、食事代の割勘を請求され、ママさんは「げんなりした。」と言いました。男が誘っておいてという気持ちなのです。その男の方は中学校時代ママさんを好いていました。男が何十年ぶりに初恋の女の人とデイトする時、割勘を請求するか?



 その女は、割勘の勘定を終え、店を出るなり、男に聞こえるか聞こえないかの小声で「負担になっていたんだ。」と呟きました。

 男は瞬間感情的になりました。これまでさんざん奢ってもらっておいて、初めて割勘で勘定をする捨て台詞で「負担になっていたんだ。」はないだろう。


 実は、男は、この女を試してみようと思っていたのです。自分に付き合ってくれるのは、プレゼントや食事代を奢っているからで、それらがなければ付き合ってくれないのではなかろうかと・・。
 「今度から割勘でいい?」とデイトに誘うと、男の予想に反して、女はすんなり割勘を受け入れました。

 しかし、別れ際の「負担になっていたんだ。」に男は女の「打算」を感じました。男の洞察は、女自身が「負担」と感じていることを見抜いたのです。

 女は、男が「割勘でよい?」と誘ったとき、断ればこれまで食事を奢ってもらっていたから付き合っていたという「打算」を見抜かれることを洞察し、「見抜かれないように」割勘のデイトを受け入れたのです。

 しかし、「負担になっていたんだ。」というセリフにより、男の洞察は女の洞察を見抜く結果となったのです。

 今後、男が女をデイトに誘うことはないでしょう。女の「打算」に100年の恋も冷めたからなのです。



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