団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

moral と morale

2014-06-14 10:18:17 | 社会

moral と morale

2014年6月14日(土)

 

 スタップ細胞問題で、理化学研究所が設置した外部有識者による改革委員会は12日、研究不正に至った経緯と背景を分析し、再発防止策を盛り込んだ提言を公表しました。

 

 それによると、小保方晴子ユニットリーダーを推薦状もなく採用したことは「信じがたい杜撰さ」と述べ、その背景として「iPS細胞研究を凌駕する画期的な成果を獲得したいというCDB(発生・再生科学総合研究センター)の強い動機があった」と指摘し、その上で何と!CDBを解体することを求めているのです。

 また、竹市センター長、笹井副センター長、小保方氏への厳しい処分を求めています。

 笹井氏については、「研究の秘密保持を重視するあまり、外部からの批判や評価が遮断された閉鎖的状況を作り出した。」と批判しています。いわば、理研の将来を左右するような重要な研究をしているのだということを奇貨として、組織ルール無視の勝手放題をしていたということだと思います。

 笹井氏と小保方氏については、多額の旅費であるとか予算執行に関して疑惑があることが週刊誌ネタになっていて、こういったこともあるとすると、正にCDBのみならず理研の構造的問題と考えざるを得ません。

 

 改革委員会ですが、CDBの幹部に対して厳しい処分を求めているのに、野依理事長に対しては一切言及していないことは、一体どういうことでしょう。

 日本の科学技術の信用を世界的に失墜した問題でトップがその責任を問われないとしたら、理研の改革は小保方ない(覚束ないでした)です。moralとmoraleが引続き欠如したままの組織になるでしょう。

 

 一方、スタッフ細胞の存在については、専門家による監視のもと、小保方氏が加わる形で実施すべきと述べており、注目に値します。この問題は、国民的関心事になっていて、小保方氏抜きで再現実験をして「無い」となっても国民が納得しないことが予想されるからです。小保方氏は、これまでの経緯からすれば理研に留まることは難しくなったと思われますが、その小保方氏にとっては、実験に参加できるのは、願ってもないチャンスです。仮に、小保方氏がスタップ細胞を再現することができたら、世間の風向きは180°変わるでしょう。再び、しかも苦難を克服した「英雄」です。根拠のない予想をすることは、よそうとも思いますが、私はそのような展開にはならないと予想しています。

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