面従腹背
2017年6月3日(土)
面従腹背→表面では服従するように見せかけて、内心では反抗すること。(広辞苑)
これ、前川前文部科学事務次官の座右の銘ということです。ご本人がTVで言っていました。公務員というか、いわゆる宮仕えでは、そうなる側面は誰でも持っていると思います。
私は、上司として相応しくない職員の元で働いたことがあり、ナンセンスな職務命令に従わざるを得ませんでした。勿論面従腹背ですが、私の場合は、顔に出てしまいますので、芝居を勉強しておけば良かったと反省しています。(注 「上司として相応しくない」と書きましたが、具体的に言うと、勤務時間に職務に関係のない小説を読んでいるのですね。上司というより、職員として失格です。)
ところで、前川氏に対して、元官僚から、「どうして、当時、言わなかったのか」という疑問というか批判が相次いでいます。岸元経産省官僚もその一人です。確かに、正論ではあります。しか~し、宮仕えの身では中々言えないのが実情なんですね。
今朝のニュースで、文科省のメイルが暴露されました。前川氏が示した文書に関連するものです。前川氏が示した文書と同様にこのメイルも真正なものであることは明白(私の独断ですが)です。何時まで、文科省はシラを切り続けることができるのか?→無理でしょう。私は、このことで、義憤を感じている文科省の役人は多いと思います。それらの方が全て行動を起こすとは限りませんが、内部文書は、これからも暴露されるのではないでしょうか。前川氏の人柄が段々明らかになってきていますが、それを知るにつれそう思うようになりました。なかなか魅力的な人物です。(次官を辞めて、ボランティアを真面目にしているということです。)若手官僚で前川氏に私淑している方も多いと思います。いわば、前川氏の味方ですわな。
先の岸氏に限らず、前川氏を批判する元官僚が、仮に文科省の役人で、今回のメイルであるとか、関連文書を知っている立場として、実名を公表し、「あった」と証言するでしょうか? それができないとしたら、前川氏を批判する資格がないと言ってよいでしょう。
前川氏は、面白いことを言っていました。「今は、面従腹背ではなく、面背腹背だ。」と言うのです。自由な立場になり、良心に従って言動を行うことができるということなんですね。自由って大切ですね。文科省に今最も必要なことは、自由ではないでしょうか。
先の今朝のニュースの中で、メイルの宛先に登場した人物は、「この件に関しては、なんにも言うな。」と言われているということです。これ、自由ではないですね。