練習がない期間に観たもう一つのお芝居は、キャラメルボックス「ナミヤ雑貨店の奇蹟」。
東野圭吾の小説を舞台化したものだ。
小説を読んだあと、キャラメルボックスがお芝居にしてくれたら面白いだろうなあ、でも二時間にまとめるのは至難の業だろうと思ってけど、さすがに完成度の高いものになっていた。
キャラメルさんを観るたびに思うけど、普通のお芝居に比べると、台詞量はかなり多い。
多すぎると言ってもいいかもしれない。
観客は、役者さんの台詞や動きの意味を考えたり、味わったりしているヒマはない。
幕があいてからノンストップのジェットコースターだ。
文学性よりも身体性。観客によぶんなことを考えさせるひまなく、一気に自分たちの世界に連れて行く。
観てる側は安心して楽しみ、笑い、泣いていればいい。
解釈したり、斟酌したりしなくていい。
エンターテインメントとしてのお芝居の一つの極地だろう。
そして、それを可能にしているのは、役者さんたちの高い身体能力である。
思い切り情報量の多い脚本を書く成井豊氏の、劇団員に対するかぎりない信頼も感じられる。
好きだった「東京セレソンデラックス」「劇団子」が活動をやめてしまい、困ったときにはキャラメルさんしかなくなってしまったので、ファンクラブに入ることにした。
そうか、誰それが出ているから観に行こうとか、三谷作品だからとか、蜷川演出だからとかで観に行く芝居ではないとこが、キャラメルボックスのよさなのかもしれない。
試験中には、川越市内の担当中学校へポスターやパンフレットをお届けするという営業活動も終えることができた。
「勉強も部活もがんばってますので、ぜひすすめてください」と説明してまわると、共感してくださる中学校の先生が年々多くなるように感じる。ありがたいことだ。第一中学校では、KくんとSくんが吹奏楽部でお世話になっているそうで、ありがとうございます、と声をかけてもらえた。
「○○大学に何人入りました、いえ~いみたいなことを高校教員がやっとったらいかんね」
と、キムタツ先生が書いてらした。
そのとおりだと思う。
しかし、まず生徒さんに入ってもらわないことには話にならない。
入ってくれさえすれば、こっちのもんだ。
「勉強だけできればいい」という、最近のいくつかの県立さんとはちがうから。
「○○にどれだけ入りました、いえ~い」にも違いがあることをわかってもらうのが、われら営業部隊の役割なのだ。
さて、試験もおわった。次は、えっと … 、西部地区か。コンクールの申し込みもしなきゃ。