水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

私たちはどこへ向かうのか

2017年03月01日 | 学年だよりなど

 

    学年だより「私たちはどこへ向かうのか~高部大問氏の教え~」


 通常の人生を想定すれば、私たちはその大半を「社会人」として過ごす。
 ずっと子供でいられたら、または学生でいられたなら、楽かもしれないが、そうもいかない。
 社会に出ることを「海に出る」とたとえながら、高部氏はお話を進めていく。
 海への出方は、大きく分けて「船を出す」「船に乗る」の二種類あるという話を聞きながら、時代は変わったと思った。
 一昔前は、「船を出す」つまり自分で起業することが、「船に乗る」就職との並立にはならなかった。ごく限られた人だけが選ぶことのできる、特別なことだったからだ。
 しかし、今は状況が異なる。高部氏もおっしゃっるように、五年後、十年後の世の中に、どんな職業があり、どんな仕事があるかは、誰もわからなくなっている。
 AIが人間に置き換わっていく仕事は、加速度的に増えていくだろう。
 誰もがあこがれていた企業が姿を消すことも、珍しくないだろう。
 そんな状況下で、何かやりたいことがあるなら、むしろ自分で会社をつくってやり始めてしまう方が手っ取り早い。
 実際に、中学生が会社をつくった、女子高生社長が利益をあげているといった話題も目にする。
 会社を興すには資金が必要だ。もちろん、ほんのわずかなお金で会社の登記だけはできるが、事業という形にするには、ある程度のお金は用意しなければならない。
 やりたいことをやりたい、人に使われたくないと思うなら、すぐに起業すればいいと、ホリエモンこと堀江貴文氏はいつも言う。
 資金がないなら、借金すればいいだけだ。お金がたまるまで待つことほど時間のムダはないと。
 もしお金が借りられないとしたら、それは力が足りないのではなく、信用が足りないのだ。


 ~ 起業するお金がなく、銀行も貸してくれないというのなら、親や友人から借りればいいだろう。それができない人は、お金ではなく信用が足りないということなのだ。
 だから、まず貯めるべきはお金ではなく、信用ということになる。人から何か頼まれたら、期待に応えるように尽くす。金欠の知り合いに、飯をおごる。
 そうした行為の積み重ねが信用を築いていく(しかも、そもそも起業に関する金銭的ハードルは、今では大分下がっている!)。 堀江貴文『本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方』SB新書) ~


 就職ではなく起業するという選択肢をもつべき時代になったのだ。ただし、その実現に必要なのは、経営学的な知識やら、表面的な人脈とかではなく、他人から信頼される人間性だ。
 社会が「海」なら、大学は「プール」だと高部氏は述べていた。
 泳ぎ方を学ぶ場所だ。本物の船の航行の仕方、させ方を学ぶ場と考えることもできる。
 高校は、プールに入る準備の場と言えるだろうか。水着に着替えること、シャワーを浴びること、準備運動をすること。「おはようございます!」「お願いします!」と言えること。「当たり前のこと」を当たり前にできるようになること。これらすべてが自分の未来のための準備になっている。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする