水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

チアダン

2017年03月12日 | 演奏会・映画など

 

 純粋に疑問なのだが、地方を舞台にした作品で方言は必要なのだろうか。
 福井弁のできがわるかったわけではない。むしろ上手すぎた。どんな言葉も結局は使う人次第なのだという根本的真理にゆきついてしまった。
 けがでメンバーに入れず、ほんとは泣きたいとこなのに、笑顔で「夢はアメリカやよ~」と言うとこは泣いた。
 でも、すずちゃんが福井弁なら、天海祐希さんもなまってた方が自然かなと感じたので。
 お会いしたことなどないが、福井商業の五十嵐先生って福井の方ではないのだろうか。
 関西弁とか、東北や九州方面それとはちがい、一般にはかなり特殊に聞こえてしまうであろう福井弁を、あんなに全面に出さなくても、作品としては成立するはずだ。
 すっかり都会にそまった自分なのに、福井県人的に、作品の捉えられ方を心配してしまった。
 ただ、すずちゃんが標準語で話していたら、福井にそんな子いるわけねえやろと引かれてしまう可能性はあるな。
 中条あやみさんを都会から来た子に設定して、言葉の上でもすずちゃんとの対比をはっきりさせたのはものすごく効果的だ。中条さん自身としても、セリフのストレスを少しでも減らしてお芝居に集中できたのはよかったんじゃないかな。え? こんなにふつうに女優さんやれるんだと驚いた。あと福井弁を話す真剣祐くんは、完全に昔の自分に見えてしまった。
 なんにせよ、JETSのメンバーを演じた女優さんたちは、どれだけ練習を積んだのだろう。吹き替え無しで、あそこまでシンクロさせるのは見事としか言いようがない。
 見終わったあと、本物の福井商業高校の動画をみてみたら、あまりにすごすぎて唖然としたけれど。
 女子高生が主役の作品だが、めっさたくさん作られているコミック原作ものとは異なる、正統派の青春スポ魂ものだ。恋愛要素ももう少しほしい気はするが、物足りなくはない。元ネタの現実があまりにすごいからだろう。
 踊りも歌も演奏も、一番大事なのは笑顔だと心から思う。

コメント
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