入学式。
入退場はないので、校歌と君が代だけの演奏、そして歓迎演奏会の片付けを担当する。
学校長の告辞のなかで「わたしが高校生のとき、東京オリンピックがありました … 」という話があった。
そうか、新入生が卒業すると、すぐ東京オリンピックなのだ。
自分の眼の黒いうちに二回目のオリンピックがあるとは思わなかったという人は、たくさんいるにちがいない。
自分の教師生活も残り少なくなっているその頃を思うと、もっといろいろやっておきたいという思いがむくむくとわいてくる。よかった、まだ枯れてない。
そして気づいたのが、新入生は浪人すると新テストを受けることになるのだ。
自分の学年に、センター対策の授業をするのは、今年が最後ということだ。
そうだったのか … 。長く繰り返してきたから、もう正直あきていたけど、さびしさもある。
はっきり言って、今度のセンターにどんな問題が出るかは、すべてお見通しになっている(ウソ)。
そうなろうとして、ためこんできたデータとか、買い求め来た本とかは、最後のおつとめだ。
持てるものを今年出し切らないといけないではないか。
根が貧乏性だから、全部何かにしなければ気が済まない。
来年の今頃、力石戦後の矢吹ジョーみたくなってそうな気がしてきた。それもまたよし