水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

「y=f(x)」(2)

2020年09月26日 | 学年だよりなど
  3学年だより「y=f(x)」(2)


 人間は、まったく新しいオリジナルなものを思いついたりはできない。
 どんな天才も、歴史に残る人物たちも、まるっきりの「無」から何かを創り出したということは、人類史上においてないのだ。無から有を生み出すのは、神でさえ難しい。
 既存の「f」にどんな「x」を入れることができるか、その選択にオリジナリティが存在する。


~ テレビ番組を見ていても、長寿番組の多くはfの部分がしっかりしているので、どんな人が参加しても面白くなるようにできています。
 私が出演している番組でいうと『全力! 脱力タイムズ』が典型的です。この番組は、司会者である有田哲平さんをはじめ、出演する人たちが事前に台本を理解しているのですが、毎回ツッコミ役の芸人さんだけが何も知らない状態で参加します。そこで出演者たちのおかしな言動に、一つひとつツッコむところに面白さがあります。
 既存のものにfを見つけ出し、そのfの活用において新しいxを入れていく。
 これは身につけて損はない、思考の基本パターンと言えるでしょう。 (斉藤孝『思考中毒になる!』幻冬舎新書) ~


 「y=f(x)」を、四字熟語で書き表すことができるだろうか。
 xにある値を入れると、yが決まる。
 xが原因で、yが結果である。
 その昔、お釈迦さまは、長い修行のすえにこの式に気づいた。
 xに良いものをいれると、yは良い結果になる。
 xに悪いものをいれると、yは悪い結果になる。
 人生は、y=f(x)、つまり「因果応報」であると。
 このことさえわかっていれば、人生は実にシンプルだ。


~ 奇跡とは、悪いものをインプットしておいて、あるいは、なにもしないで実りある結果を期待するようなものである。……時間をかけてコツコツと精進すれば、大きな成果が得られる。思い出したようにあわてて努力すれば、そこそこの成果になる。努力を忘れた人は、もうしあわせを期待してはいけない。極論すれば、このことさえわかっていれば、よい。人生、ジタバタする必要はどこにもないのである。 成川豊彦『自分に勝つ法則』PHP出版) ~


 結果が出なかったら、xが足りなかったなあと思えばいいだけのことなのだ。
 人は、自分が入れたx以上のyをつい求めてしまう。
 だから、時に結果が出ないことを自分以外に求めてしまったりもする。
 しかし、シンプルに考えればいいのだ。y=f(x)であると。
 ただし数式とちがって、xの値を入れてyの結果がわかるまでには、タイムラグがあることを忘れてはいけない。タイムラグの大きいものほど良いyになる傾向がある。
コメント
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