水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

マヨネーズ理論

2020年09月28日 | 学年だよりなど
  3学年だより「マヨネーズ理論」


 「f」は、「マヨネーズ」ということもできる。
 卵焼きで苦労しているみなさんにとって、マヨネーズを作るという発想は浮かばないかもしれないが、作ること自体は難しくない。
 動画を検索してみれば、いかにシンプルなものかがわかるだろう(いかにカロリーが高いかも)。


~ マヨネーズのつくり方をご存知でしょうか。
 卵黄、油、酢、塩を混ぜるだけです。意外と簡単ですよね。でも、マヨネーズを発明するのはすごく難しかったと思います。
 マヨネーズはスペインのメノルカ島にフランス軍が上陸したときに、現地のシェフがオリーブオイルと塩・レモン果汁に卵を加えて混ぜたソースを出したのが発端だそうです。最初は酢は入っていなかったんです。
 そのソースを気に入ったフランス人が、自分たちでつくっているうちに酢が加わったと言われています。酢は防腐効果があるので、これに気づいた人は天才です。
 そんな大発明をするのは、下手したら一生かかるかもしれません。
 もちろん、一生かけてマヨネーズを発明する人生も素晴らしいと思いますが、僕は時間のムダだと思うんです。
 じゃあどうするか?
 マヨネーズのつくり方を知っている人に教わればいいんです。
 当たり前だと思うかもしれませんが、意外とこれができていない人は多いです。
 世の中には、いろんなノウハウや知識、知恵があります。
「より良い方向に変化し続ける」という原理原則を守ろうとするなら、それらを知らずに努力しても、効率的とは言えません。
(村山太一『なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか』飛鳥新社) ~


 マヨネーズを作るより、方程式を解く方が身近な感じがするだろう。
 では、二次方程式の解法をゼロから見つけようとしたら、どうなるか。
 ボイル・シャルルの法則をゼロから発見することができるか。
 ダメ元でチャレンジしてみるのは、試みとしてはおもしろいかもしれない。
 万が一自力で発見できる能力がある人がいるとしたら、その類い希な能力を別の新しいことに用いる方がどれだけ有効かは言うまでもない。
 マヨネーズの作り方を自力で発見することより、新しい料理をアレンジする方がいい。
 先人が積み上げてくださった「ノウハウや知識、知恵」は、迷うことなくインプットだ。
 調べればわかること、聞けば教えてもらえることを自分で考えるのは、時間のムダだ。
 過去問を調べないでざっくり勉強するのは、それが趣味だというなら仕方ないが、客観的に見れば、あまりいい頭の使い方ができてるとは思えない。
コメント
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