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家日和 奥田英朗

軽い短編が並んだ本書。失業、離婚、別居といった人生の一大事に直面した主人公が、何となくホームドラマの舞台のような狭い世界のなかで、そのショックと折り合いをつけていくという共通項のある短編が並んでいる。それらのストーリーと「家日和」という題名の関係はよく判らないが、折り合いをつけるべく悪戦苦闘している場所が家の中なので、そういう題名になったのだろうか。巻末の解説として漫画が掲載されているのは面白い趣向だ。読書の助けにはならないが、漫画自体が面白いし、制作費の関係で解説のない文庫が増えている現状を考えると、試みとしても面白い。(「家日和」 奥田英朗、集英社文庫)
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