goo

妖談へらへら月 風野真知雄

妖談シリーズの第5弾。江戸の町に起こった怪奇現象の謎を主役・準主役が追いかけるのはこれまでの4巻と同じだが、これまでの4巻が小さな謎と大きな謎が交錯しながら話が進んでいったのに対し、本書では一貫して1つの謎が扱われており、趣きがこれまでと少し違う作品になっている。扱われている謎は、天狗の仕業とも噂される「神隠し」。数日前に読んだ宮部みゆきの「天狗風」と同じ、登場する歴史上実在の人物である町奉行も「同一人物ということで、書かれた時期が20年近くも離れているのに、たまたま私が読んだ時期が同じというのは不思議な気がする。(「妖談へらへら月」 風野真知雄、文春文庫)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )