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夏天の虹 高田都

「みをつくし料理帖」シリーズの最新刊。前巻で究極の選択をした主人公が、その選択の結果に苦しみながら、前に進もうと努力する様が描かれている。追い打ちをかけるように主人公に別の大きな災難が降りかかり、更に主人公を支えてくれていた脇役の悲劇などが重なり、主人公にとってはこれでもかこれでもかという苦難の連続だ。救いは、主人公の迷いも解けて、これからは自分が選んだ道をまっすぐに進んでいくと思われるところ。巻末には、新作の発表ペースがこれから1年ごとになるという作者の言葉が掲載されている。次の作品では、明るい内容になっていることを期待して待ちたい。(「夏天の虹」 高田都、ハルキ文庫)

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