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花の鎖 湊かなえ

つい先日、TVドラマで放映されていた作品の原作。全く関連の判らない3人の女性の話が交互に少しずつ語られ、最後の最後にその3人の関係、それぞれの物語の全てのつながりが解き明かされるという構成の作品だ。それぞれをまとめて3つの物語としてしまったらどうなるのだろうかと想像するのだが、もしそうした構成だったら、そもそもミステリーにはならないし、この作品のようなスリリングな展開にはならないことは確かだ。物語の面白さ、主人公達の人物造形、物語の構成、この3拍子のバランスがこの著者の魅力であることを再認識する1冊だ。(「花の鎖」 湊かなえ、文春文庫)

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