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浜村渚の計算ノート7 青柳碧人

本書もシリーズ8冊目となり、どんな読者に飽きられない工夫をしているのかが興味の中心だったが、本書の場合はそれがみあたらなので、何だかとても退屈な作品になってしまったようだ。ミステリー的な要素も作を重ねるごとに薄くなってしまっているし、奇抜な登場人物とか、思わぬ展開とかもなくなってしまったようで、作品のテンションそのものが最初の頃に比べて落ちている気がする。最後にひとつの謎を提示して終わっていて「次も読んでね」というだけでは安直過ぎるだろう。それでも次に新刊が出ると読んでしまうと思うが、著者には是非新機軸を期待したい。(「浜村渚の計算ノート7」 青柳碧人、講談社文庫)

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