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デザインの誤解 水野学

今年の流行語大賞にも表れているが、良いデザインのものであれば多少高価でも買いたくなるというのが近年の顕著な風潮だ。そこで問題になるのが、良いデザインとはどういうものなのかだ。少し前の話だが、デザインや素材に徹底的にこだわった「定番商品」なるものを作って販売し、話題を集めているお店があることをTVで知った。本屋さんで、そのお店をやっている人が書いたらしい本を見つけたので、読んでみることにした。デザインには「機能デザイン」と「装飾デザイン」の2種類があるという説明から始まって、著者たちがどの様な考えで商品を開発し、どのようにお店を運営しているのかを懇切丁寧に教えてくれる。まさに、商業デザインというものが今までとは別の形でポジティブな意味で見直されていることを改めて気付かされると同時に、そうした流れに関する知見を色々与えてくれる一冊だ。ただ、解説が余りにも親切なので、ここまで書かないと思いが伝わらない厳しい現実があるのかもしれないと感じた。(「デザインの誤解」 水野学、祥伝社新書)

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