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ツノハズホーム賃貸二課におまかせを 内山純

不動産会社の賃貸関係の営業担当者を主人公とするお仕事小説。「大家さん」「入居者」「入居申込人」などの章別に賃貸仲介における細かいエピソード満載で、それだけで十分楽しい。ミステリー部分は、不動産仲介ということで「借りる人の生活を出来るだけ詳細に知っておきたい」というプロ意識と、「個人の事情にどこまで踏み込んで良いか」というコンプライアンス意識の葛藤が、うまく謎とその解決に絡んでいて巧みな設定になっている。続編が期待できるような終わり方なので、それが大変楽しみだ。(「ツノハズホーム賃貸二課におまかせを」 内山純、東京創元社)

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