goo

明日はいずこの空の下 上橋菜穂子

好きな作家のエッセイを読む理由はいくつかある。まずとにかくその作家の文章が好きで、何でもいいからその作家の文章を読みたくて読む。経験的にはこれが一番多いかもしれない。次に、その作家が好きなのはその作家の感性が自分と似ているからであろうと推察し、その作家の文章ならば多分面白いだろう、ハズレる確率が小さいだろうと思って読む。本書の場合はほぼこれに該当する。3つ目は、そのエッセイの中にその作家の創作の秘密が垣間見られるかもしれないと思って読む。これは多分に結果論になってしまうが、本書でもいくつかそんな記述を読むことができた。本書は、とても軽いエッセイ集だが、そうしたら3つの理由全てを満たしてくれる一冊だった。(「明日はいずこの空の下」  上橋菜穂子、講談社文庫)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )