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静おばあちゃんにおまかせ 中山七里

チェスタトンのブラウン神父シリーズを思わせる題名のついた短編が並ぶ本書。基本的にはアームチェア探偵ミステリー集だが、最後にあっと驚くようなしかけがあるし、扱われている事件は現代日本が抱える社会問題と直結した重たい内容のものもある。最後の一編で大きな謎が明らかにされ、それによってこの作品には続編はないと思わせるのだが、すでに続編が刊行されている。どういう話の流れで続編が成立するのか、そこが続編を読む時の最大の関心事になってしまった。(「静おばあちゃんにおまかせ」 中山七里、文春文庫)

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