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汝、星のごとく 凪良ゆう

毒親、ネグレクト、ヤングケアラー、ネットによる誹謗中傷など、様々な現代日本の問題に直面しながら必死に生きていく主人公男女2人の物語。行き着く先は、ハッピーエンドでもカタルシスでもなく、ただひたすら生き続けるしかないというある意味救いのない恐ろしい小説だ。とにかく登場する大人、特に男性が全てどうしようもない人間で、一見理解があるように見える善人も何か逆に気味の悪い人物に感じられる。題名の「星」という文字に込められた「孤独」とか「一瞬でも輝きたい」という感情が心に残る作品だ。(「汝、星のごとく」 凪良ゆう、講談社)
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