年とると、友達付き合いが難しくなる。お互いの過去の比較ばかりで、前に進まないから。そして、暗黙の裡に相互の批判は避けるようになる。それが関係を壊さない秘訣だから。
本は、つきあいが広がる。最初は『国家の罠』の憂鬱な表情の佐藤優であった。ある日、『国家に隷従せず』という「隷従」という言葉に引っかかって、斎藤貴男を知った。すると、その中に辺見庸が出てきた。それで『1★9★3★7』を買った。偶々『国家とメディア』を買うと、魚住昭と佐藤優は近いらしい。そして、辺見庸も出てくる。
約10年前までスリップするが、四人の友ができた。この友は自由に批判ができる友だ。忙しくて、10年前に見逃してきた、この國の陋劣な有様を見ることができるかもしれない。