玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

ただ、愕き呆れるばかり、…

2018-10-10 13:06:34 | ブツブツ

今のところ、加計問題とは「行政を歪めた」というかっこうの良いスジ論で整理されているが、よくよく考えてみると、新規の獣医学部の新設が五十年以上も許可されず、それが獣医業界の保護、強いては業と官と政のぬきさしならぬ利害の紐帯ができていて、新たな獣医を増やさないという、通常の競争社会から隔絶された状況があったのではないか。

その悪しき獣医業界と許可官庁とのいわゆる“腐れ縁”を、大胆にも、首相自らが特区という道具を持ち出して、それを断ち切ろうとした。そこまでは素晴らしい、まさに拍手喝采ものなのである。

それならばと、業界と官庁は徹底して抵抗するために、あの、今では正義になってしまった「石破四条件」をもって、新規獣医学部の参入障壁をべらぼうに高く設定して、「申請なんかできっこない」と高を括っていたのではないか。

ところが、首相側はもっと上手で、その抵抗を突破するために、ウォーキング・グループには言うことを聞く委員をそろえ、「一点の曇りもない」と謂わせて、中央突破を目論んだが、不可能な四条件でも、決まったことは決まったこととして、行政手続きを重視したM次官には「首相のご意向だ」と首相側近の元官僚が恫喝し、他の天下りの不祥事の監督責任を被せて、おまけに「恋々と地位にしがみ付き」という官房長官の罵声のおまけまでつけて、早期に辞職させた。

そして、予期せぬ対抗馬が現れたら、地域条件を急に設定して、四国には獣医学部がないとして、無理矢理に加計学園だけが残るように仕組んだ。それを行った政治家は落選した時に加計学園の客員教授をやって糊口を凌いだ人物だったとか。素晴らしい人の輪だね。でも、でき過ぎている。

そもそもの動機は、業界と官庁とのなれ合い、結託を、断ち切る勇気ある行為だったのに、その五十年ぶりの獣医科の新設を自らの四十年来の友人の加計学園に許可したと言う。これって、なんだ???こういうのを「台無し!」と云うんだ。

それを平気の平左でやってのける三代目政治家筋のわが国の総理大臣。その一般常識的な正義感と公平感の欠如に、ただただ驚くばかりである。

陸の「烏帽子岩」か・・・?

コメント
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