玄冬時代

日常の中で思いつくことを気の向くままに書いてみました。

近現代史の欠落

2019-03-27 10:26:54 | 近現代史

2 近現代史の史料が少ない圀

歴史研究では、史料として信頼性の高いものは「日記」や「公式文書」とされている。それより信頼性の低いものとしては「回想」「回顧録」とされている。想い出は、自分への擁護や恣意性が働くからだろう。

また、日記でも、後に公開されることを想定して、書いている時間のなかで、“ある意図”をもって書かれる場合もあるから、史料の精度の判定をするのはなかなか難しい。 

この国では、「ポツダム宣言」の受諾をすると同時に、閣議決定で軍事関係の公文書の焼却を命じた。1945814日の午後から16日まで黒煙が市ヶ谷や霞が関の空を染めた。

焼却命令は、各市町村にも発せられた。徴兵や召集関係が焼却された。外地では大東亜相が出先公館に対して機密文書焼却の訓令を発し、これによって文書廃棄が始まった事実が確認されている。(引用:吉田裕『アジア・太平洋戦争』岩波新書) 

この圀は、過去に戦争関係に関する公文書を焼却したことがある國なのである。だから、公文書改竄なんて朝飯前なのである。

昭和の惣菜屋

コメント
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