キキ便り

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2016年の覚書、2017年に向けて、そして「海からの贈り物」

2017-01-02 07:56:19 | シンプルライフに惹かれて

あけましておめでとうございます。

昨年も、拙いブログを訪問していただきまして、ありがとうございました。更新のタイミングもまだらなのですが、それでも訪問してくださっている方々がいらっしゃることに励まされています。自分用の覚書と家族への近況報告を兼ねてのブログですが、また時々訪問してくださると嬉しいです。今年もどうぞよろしくお願いします。

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2016年は、変化の多い一年だった。

夫にとっては、50代半ばにして博士号を取得し、また日米大学協定づくりのためのミニグラントを獲得したのが、大きなニュース。

息子は、アスペルガー症候群とADHD、不安障害などの困難を抱えてはいるものの、服薬と合理的配慮により大学ではストレートAを継続し、クラブ活動にも参加。教会でのカメラマンのボランティア、アルバイトにも恵まれた。

のんびりでマイペースの娘は、大学受験中。進路で悩み続けてきたが、最近地元の大学から2つのスカラシップのオファーが来たので、そちらの方に気持ちが傾いている最中。しかし日本の大学に進学したいという夢も持っている。日本に行きたいがために、昨年終わりにはベジタリアンからペスカトリアン(魚も食べる)になることに決める。その他、車の免許を取得し、大統領選挙で初投票。

私の方は、昨年半ばまではフェローとして研究に打ち込む。その他、日本でのワークショップや講演会、シンポジウムなどの企画準備で忙しく過ごす。生まれて初めて2日半ぶっ通しで講義を通訳する(逐次通訳)という経験をしたが(大体の講義の内容は、あらかじめ原稿で知っていたが、実際に話す内容は少し違ってくる。質疑応答なども含めての通訳)、聴衆の方を見なければ、メモを取りながらどうにか通訳することができることが可能であった。後半の一年は、大学の授業をオンラインで教え、論文の投稿に打ち込んだが、不採択ばかりで、トラウマになりそうだった。やはりある程度のジャーナルに投稿するためには、自分の力では限界があるということを実感し、統計に詳しい方に研究チームに入っていただく方向性で進めている。

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元旦の朝は、教会礼拝に参加し、牧師先生のメッセージから、クリスチャンとして「優先順位」と「目的」を持ちながら毎日を送ることの重要性に改めて気づかされる。午後は、リンドバーグ夫人の「海からの贈り物」の英語版を読む。これは、自分用のクリスマスプレゼントとして購入した本。もともと和訳は、20代の始めに読んだことがあるが、自分の中のベストセラーのトップとして、ずっと忘れられない本だった。最初のきっかけは、美智子妃殿下が愛用した本ということで興味を持ったが、現在の妻、母親としての立場で読むと、また違う。例えば、家族や周りの人たちに与える生活をするためには、まずひとりの時間(自分と向き合う時間)を大切にすることが必要で、それは経済的に恵まれた人たちのみの特権ではなく、料理や裁縫などのクリエイティブな作業をしている時や、教会で礼拝を守っている時などでも精神のリニューアルは可能だということ(さらっと読んだので、解釈が間違っているかもしれないが)。その他の章には、今流行りのミニマリストや断捨離の精神と通じる哲学が語られている。

しかしこのリンドバーグ夫人は、心が洗われるような文面からは想像もつかない人生を送ったようだ。リンドバーグ夫妻の長男は誘拐され、殺害されている。この事件で犯人として死刑が執行されたドイツユダヤ系移民の大工は、最後まで無罪を主張しており、リンドバーグ氏自身が殺害に関与したのではないかという説もある。また夫のリンドバーグ氏は、二重生活を送っていたことが、彼の死後明らかになった。ドイツの帽子屋との間に3人の非嫡出子がいたことが、DNA鑑定で証明され、それ以外にもヨーロッパに愛人がいたようである。

波乱万丈の人生を送った彼女が書いた本であることを自覚すると、また読み方が違ってくる。これから、毎日少しずつ読んでいこう。

 

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