「小保方晴子日記」の感想の続き
これはあくまで、不正の真実抜きにした第三者としての読後感である。
・マスコミからこれだけのバッシングがあったというのは、彼女がまだ若く女性の研究者、いわば日本社会の中ではoutlier的な存在であったからだと感じる。もし男性で中年の研究者に起こった事件であるならば、話題性をキープするのが難しかっただろう。ニュース記事の中で、顔写真が異様に多いような印象を受ける。また瀬戸内寂聴氏との対談でも述べていたが、男性の嫉妬の恐ろしさが文面ににじみ出ている。男女平等に関しては、国際社会で韓国の次に遅れをとっている日本は、彼女のような若く才能のある女性研究者は生きにくい社会のように思われる。
・地獄のような毎日の中で、研究に対する情熱を存続するために、ホームページを立ち上げることを始めたが、サイバー攻撃にあい、続けることが困難だったようである。日本だけでなく、他の先進諸国でもそうであると思うが、人に危害を及ぼす目的ではない情報発信は認められるべきであると思う。もし人を叩くことで優越感を覚える人がいるなら、そのエネルギーをもっと建設的なことに使って欲しいと思う。
氏は剽窃やインチキ実験のことは著書では一切触れていないのではないかと推察します。日本のアカデミアでこの人を「応援したい」という人はおそらく皆無だと思いますので、ご自身に対する信頼にも関わるので注意された方がよいと思います。老婆心ながら。