今日はね
元祖「体育の日」つまり
1964年10月10日「東京オリンピック開会式の日」なんです
よい子のみんなーー知ってたかな?
この日、日本では敗戦後、初めて沢山の国を迎えて
「オリンピック」を開催したんだよ。
各テレビ局は色々考えて、オリジナルな報道をしようと
頑張っていたんだよ。
(当時の新聞を見るとね・・・・
「つどう94ヶ国」と書いてあるよ。
10月10日は土曜日だったから
テレビはどこも朝からオリンピックの開会式の模様を放送していてね。
夜の6時からはずっとどの局も子供番組を流していたね。
7時からは「鉄腕アトム」でも
多分NHKではプロ野球の放送が
あったから見れない子供も沢山いたろうね。
「グリンドル」「バックスバニー」「バッキーとベビート」
「地上最大のショー」「ハワイアン・アイ」「逃亡者」など
アメリカのドラマだらけ。
9時からは人気番組「ズバリ!当てましょう!」か。
子供は8時に寝るのが当たり前だった時代だね。
そうかーまだこの頃は「8時だよ!全員集合!」はやってなかったんだ)
敗戦後19年で日本は見事に
先進国の仲間入りを果たしたんだ
すごいだろう?
そんなことが成し遂げられたのはね
君達のおじいちゃんやおばあちゃんが、自分の事はさておいて
「国の復興」のために力を注いだからなんだよ
戦争に負けたからっていじけていちゃいけない。
子供のために子孫のために一生懸命働いて豊かな国を作ろう
国が豊かになれば私達国民も豊かになれる・・・・・
そう信じて「お仕事」「家事」に寝る間も削って頑張ったんだよ
それなのに・・・・・・
君達のお父さんやお母さんと来たら、親の苦労子知らずでね
散々漫画やテレビドラマに夢中になって置きながら
「学歴で人を差別するな」
「偏差値で人間の実力が測れるかーー」
「あんたたち親は世間体ばっかり大事にして
少しも私をわかってくれなかった。
お父さんはいつも家にいなくて仕事ばかり。
お母さんはストレスを子供にぶつけた。
私達は本当に愛されたわけじゃなかった」
「物さえ与えればいいと思っていたんだろう」
って反抗してねーー
そのくせ80年代バブルの時代には、それこそ山のように
ブランド品を買いあさり、物質的豊かさを享受したのさ。
君達のおじいちゃんやおばあちゃんは子供に苦労をさせたくなかったから
「いいんだよ。
お前達は自由に自分の幸せを第一に考えなさい」
と言って大人社会に送り出したけど、
送り出された君達のお父さんやお母さんは
その事を
「自分達さえよければいいのか」と勘違いしてしまったんだ。
「愛」についても君達のおじいちゃんやおばあちゃんは、
「後姿を見せれば愛をわかってくれる」と思っていたけど、
そんなものわかるわけがない。
言葉も抱擁もなく、
働いている姿だけでは「愛」を表現したことにはならない。
君達のお父さんやお母さんは「愛」がなんだかわからないで、家族を形成
したり、子育てをしているんだよ。
ある母子は「一卵性親子」みたいにべったりして、子供を着飾ることで
「愛」を表現しようとしている。
親より高い服を身につけ、化粧したり
親の車よりも高いバイクを乗り回す子供が沢山いるね。
ある親は「子供の将来になるなら」と徹底的に習い事させて、その
スケジュール管理をする事で「愛」を表現しようとしている。
子供が誉められたり成果を出す事で「自分もまた評価されている」と
思いたい親が一杯いるね。
あるいは
「私が愛されなかったのだからお前が愛される必要はない」と
ばかりに虐待して死に至らしめる親もいる・・・
家族関係が希薄なところで育って来た人はやっぱり自分の身内にも
無関心だったりするね。
「愛され感」がなく「幸せ度」が低い君達の親は今、
とっても子供を育てるのに苦慮している
そして、君達もまた、
「愛され感がない」まま大人になろうとしていて、
将来への希望も目標もなく、親や回りの人が何をしてくれても
それを素直に受け取り感謝する心を忘れ、猜疑心と孤独感で一杯に
なって、心も体も傷だらけになって「敵」である「自分以外の人」と
戦っている。
それは一重に「自己のアイデンティティ」を
喪失してしまったからだよ
わかりやすくいうとね・・・
「自分がどこの国の人間でどんなものを信じて生きているのか。
今ここにいる自分が何者でどんな状態なのか。
何が正義で何が悪なのか・・・わからなくなったという事だよ。
日本が「敗戦国」から脱してもう41年。
君達のおじいちゃんやおばあちゃんが、子孫のためによかれと
思って頑張った結果が今の時代なら
一体何の為に頑張って来たんだろうね
そして私もついに41歳になったのでした・・・・・
私達は小さい頃から豊かになっていく過程を楽しみました。
電気製品が一つ新しくなる度に便利になり、道は整備され
通信はどんどん近くなり・・・・
希望や夢があふれていた筈なのに。
どうして今「幸せ」でないのでしょうか