牛に願いを
大学生さん達の実習もあと一ヶ月ですかーー
出演者のみなさん、本当に頑張ってますよね
今回は・・とうとう高清水君達が住んでいる町が合併されてしまうというお話。
いきなり決まった吸収合併話に住民は困惑と怒りで一杯
住民のみんなは何とか今やっている「酪農」などで町おこしをはかりたいし
少しでも生活が楽になるように頑張りたい・・・と思っているのです
ところが、「コンパクトシティ構想」というものがありまして。
これは私も「日本の、これから」を見て初めて知ったのですが、
地方の一角にマンション、スーパー、病院、役所などの施設を集中して
建てて、そこに人口を密集させる・・・という構想なんです
こうすればコストがかからず人口が安定する・・・という事らしいのですが
当然、その地域から離れた場所には何もなくなるわけで
僻地がさらに僻地化されて人が住めなくなるって事なんですね。
で、高清水君達の町はこのコンパクトシティ構想にあてはまって、この地域
一体は酪農ではなく「とうもろこし畑」になるんだそうです
長年、苦しくとも酪農を頑張ってやってきた高清水君のお父さんのような
人達は一夜にして仕事を奪われるか、酪農家からとうもろこし栽培に
仕事を変えなくてはならないわけ。
で・・学生たちは勿論反対
一人ひとり「将来は酪農家になってこの町で牛を育てたい」とか
「この町に来て獣医になろうと思った」とか
「この町で初めて友達が出来た。だからこの町を残したい」とか
「役人になって酪農家を支援する」などなど必死に訴えるわけです。
そして住民投票・・・・
でも、高清水君だけは町の合併に賛成票を投じたんですね。
なぜかというと、彼は長年この町に住んでいて酪農家の厳しさを嫌と
いう程わかっている人
どうしてここまでして頑張らないといけないのか・・どうして頑張っても
結果が出ないのか・・そんな悔しい思いをしてきたわけ。
ゆえに、合併で少しでも町が楽になるのならその方がいい・・・・
でも学生たちにとって一番ショックだったのは高清水君の
「所詮は他人事だろう。お前たちは」と言われた事。
そうだよねーー
実習が終われば東京に戻ってしまう彼らと、実家がここにある高清水君
とでは考え方も違うし、影響も違う。
きれいごとだけではどうしようもない現実があるんですよね。
本当に「牛に願いを」を見ていると、今時の地方の厳しさが手に取るように
わかります
誰もがふるさとに帰りたい・・帰ってそこで仕事をしたい・・家業を継ぎたい
と思っても、地場産業がこんな状態では誰も戻って来られないじゃないの。
・・・・・・安倍さん、「再チャレンジ」したくても肝心の産業がこうであれば
どうしようもない。
それでもニートの面々に「農業」を勧めるってどーよ
と思ってしまいました
さあ、いよいよ佳境ですね どうなるんでしょうか?