昨日は深酒をしてしまって、一晩中吐くハメに。
しかも雨で駐車場の階段が滑ってしまい・・腰を強打。
吐き気と腰痛で死にそうになりながら汐留に行ってまいりました。
姫ちゃんが一緒じゃなかったら挫折してた・・・・
アイーダ
まず、一幕最後に「すごいなーー」と感動し、2幕目最後で
何となく涙がぽろっ あ、私、感動してる・・・と感じました
一口でいうと「素晴らしい」しかいいようがありません。
でも、具体的に何が素晴らしかったかというと、それはアイーダ役の
濱田めぐみの歌唱力と演出に尽きるのではないかと
正直、音楽とストーリーは宝塚版の方がいいんじゃないかな。
(エルトン・ジョン様、ごめんね)
舞台の間中、頭の中では「ブラザーベア」とか「美女と野獣」などの
ディズニーアニメがぐるぐる回り・・やっぱりそうくるかーーと思ったり
つくづくディズニーが「エリザベート」を作らなくてよかったと思いました
今後も予定はないと確信しますが、もし作ったとしたら・・・・と思うと
ぞぞっとしますねーー
やっぱりここは王室のない国が王室を扱うことの限界を感じましたね。
いわゆる宝塚版はオペラを忠実にミュージカル化したというイメージですが
こちらは完全にオリジナルな解釈をしているようです。
まず、ラダメスにお父さんがいたのかーーと
これは盲点でしたわ
考えたこともなかったけど、彼も人の子だから親くらいいるよね
このラダメスパパは野心家で悪役。こっそりファラオを殺そうとしてる。
ラダメスとアムネリスは幼馴染で婚約中
アイーダちゃんは戦争中だというのに、のんびり川辺を散歩してて
エジプトに捕まっちゃったらしい
親に反抗的な娘が奴隷になる事でおのれの役割に目覚める
という事らしいです
一番ビックリしたのはアイーダとアムネリスが親友になっちゃうことね
これまた盲点でした・・・考えてみれば当然かあ。
お互いに共通点がおおいもん。妙に気が合う二人でした。
2幕目は展開がどどっ という感じで「?」な部分も多いですが、
要するにアムネリスの慈悲で二人は一緒に死刑になる・・・・と。
(その割には感謝の言葉がなかったなあ・・・ラダメスとアイーダ)
多分、オペラ版と違って、ラダメスとアイーダの出会いから恋に発展
するまでを丁寧に描いたところが斬新だったのだと思います。
でも・・・衣装は現代的だし、どことなく感覚が西洋人なんですね
(当たり前だけど)
というのは、ファラオの台詞で「神に召されたい」というのがあるんですが
この場合の神って太陽神ラーじゃなくて、キリストっぽく感じるのね
果たしてエジプト人が「神に召される」という感覚を持ちえたのか。
またヌビア人達が語る「神」って・・・これもまたキリストっぽいわけ
自然信仰とか太陽神信仰って西洋人にはなかなか理解出来ないのかも。
また、ファラオはラーの息子じゃないんだっけ?イシスの息子なの?
そこらへんもちょっとわからなかったなあ
何より「王家」というものに対する考え方がやっぱり違うのよね。
オペラ版や宝塚版ではアイーダは登場した時から「王女」であり、
それゆえにラダメスとの恋に「国と取るか恋を取るか」で悩むでしょう?
でも、こちらのアイーダは父王のいいつけを破って川辺を散歩してて
捕まった・・・過ちを犯した王女の自覚がない王女なのね。
最終的に王女として生きることを決意する→ラダメスを利用する形になる
わけなんだけど、ここらへんのバタバタ感がよくわからないんだなあ・・・と。
またアムネリスも王女として国対する義務感や誇りを持ってるんだけど
こちらのアムちゃんは、自分の恋の成就が先・・・エジプト批判までやって
のけちゃうし、最後なんてファラオを脅すし びっくりしました。
ラダメスなんて登場した時は英雄ではなく、侵略者の将軍ですし
自分の財産を全てヌビア人に分け与えることでアイーダへの愛を
表現するんだけど、ここらへんもキリスト教っぽくないですか
でも奴隷を解放したりはしないし、アモナスロも敵とみなしてるし。
ラダメスにとってアイーダはヌビア人に見えてないっていうか、彼女だけが
特別な人で他はあんまり関係ないのね。
こういうのって今のアメリカのイラクやアフガンに対する考え方なのかも
しれません。個人としては好きだけど対国になったら話は別・・・みたいな。
例え愛する人の親だろうが同胞だろうが殺すべき時は殺す。
でも「愛」の証として財産は分け与えるって・・個人どまりなんだなあ。
非常に西洋人的な感覚で作った物語というような気がしました。
役者さんで言えば・・・・
濱田めぐみっ 今後、アイーダ役は彼女しか考えられないと思います。
とにかく見た目・歌唱力がものすごい あの声量といい迫力といい
素晴らしいスターさんだなあと。
ラダメス役の渡辺正 → 下手じゃないけど上手でもない。っていうか
四季の人にしては歌が・・・ 今回のラダメス役は悪役が途中から
恋する男になりというわけわからない人物なんですけどーー
ゆえに演じにくかったかも。
そしてアムネリスは五東由衣。もうやだーー美人でもないし気高くもない
色っぽいアムネリスなんて
妙に出番と見せ場があったラダメスパパの飯野おさみさん。お久しぶりって
感じですが。
カーテンコールの並びが・・・普通は主役が真ん中だよねと思うんですが
ラダメスを中心にアイーダとアムネリスが挟むのね。しかもアムちゃんは
豪華な衣装だけどラダメスとアイーダは普段着
もうちょっと何とかしてあげてよーーと思いました。
我が家の姫ちゃんは堪能しました。
「面白かった。すごかったっ!!でも入り込めない・・・」その理由は
あの四季特有の台詞回しにあったみたいです 特に男優陣の
母音強調台詞は聞きづらいっていうか、機械的に思えますね。
それにしても四季ファンは年齢層が広いし、若々しくて熱気があります。
これは宝塚とは大きく違う部分だなあ・・・・と感じました。
とにかく腰は痛いし肩は痛いし脚はだるいしで早く帰りたかったのですが
四季劇場の前のクリスマスイルミネーション点灯までいたいという姫ちゃん
のわがままを通し、そこらへんをぶらぶらしつつほうじ茶のアイスなんかを
食べながらずっと待ち・・・・その後は日テレめぐりをしたりして
ぐてーーっとなって帰りました。私はおいしそうな店が沢山あって・・・
いつかスカイレストランに行きたいなと儚い夢を追っておりました。