風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける
歌意: 風がそよそよと楢の葉に吹いている。このならの小川の夕暮れは秋の訪れを感じさせるが、
六月祓(みなづきばらえ)の、みそぎだけが、夏であることのしるしなのだった。
作者: 従二位家隆(じゅにい いえたか)
1158~1237 藤原家隆。権中納言藤原光隆の子。『新古今集』の選者の一人。
『新勅撰集』の詞書に、「寛喜元年女御入内屏風に」とある。
関白藤原道家の娘竴子が、後堀河天皇のもとに入内した時の、年中行事の屏風歌として詠まれた一首。
この歌は「みそぎするなら小川の川風に祈りぞわたる下に絶えじと」(『古今六帖』118)と
「夏山のならの葉そよぐ夕暮れはことしも秋の心地こそすれ」(『後拾遺集』夏231)をふまえた、
本歌取の歌である。
季節の移り変わりの微妙さをとらえた清涼感あふれる一首である。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
早いもので3月ももうおしまい・・・
季節は春真っ盛りになりました。桜ももう見ごろになっているところもあるようですね~
多摩地域は今週が見ごろでしょうか。
百人一首もあと2首となりました・・・
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